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精神科で働くリハビリ職と言えば、作業療法士を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
しかし、理学療法士でも精神分野に興味を持ち、精神科で働いてみたいと考えている人は意外と多いようです。
では、理学療法士が精神科で働くことはできるのでしょうか?
実は、理学療法士でも精神科で働いている方はいますし、理学療法士が精神科で働くことは不可能なことではありません。
ただ、求人数はかなり少ないですし競争率も高いことが予測されます。
また、漠然と精神科理学療法士になりたいと考えていても、実際の仕事内容を知らない方もすくなくないのではないでしょうか。
今回は、理学療法士が精神科で働くための方法やポイント、精神科での理学療法士業務について解説していきます。
その前に、注意していただきたいのは先述したように理学療法士の精神科求人は少なく競争率が高い傾向にあります。
正直ハローワークなどで普通に求人を探すだけでは、理学療法士が精神科に勤めることは困難です。運任せに精神科求人を探すのではなく、誰よりも数多くの求人を見て準備をしましょう。
具体的には、他の転職サイトなどにはない求人を紹介している理学療法士の転職エージェントなどを利用することがおすすめです。
転職エージェントについては以下の記事にまとめていますので参考にしてください。
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【なぜ必要?】理学療法士が精神科で働くことは可能なのか。仕事内容は?
精神科理学療法士について
そもそも、理学療法士が精神科で働くことは可能なのでしょうか?
理学療法士と言えば身体的なリハビリテーションを専門としていることもあり、精神疾患に関わることは少ない職業です。
さらには、作業療法士と比較すると精神障害の学習をすることも少なく、養成校でもほとんど学んでいないという理学療法士がほとんどでしょう。
しかし、実は精神科でも理学療法士を必要としている場合があります。
実際に精神科で働いている理学療法士もいるのです。
精神科で働く理学療法士の数
厚生労働省の調査によると、精神科で働く理学療法士の数は、2019年時点で234名。
作業療法士は、6776名ですので精神科で働く理学療法士はかなり少ないということですね。
現在20万人近くの理学療法士が存在する中で、200~300人しか精神科理学療法士がいないというのは、少々驚きの数字ですね。
しかし、それほど精神科ででの理学療法士の役割というのは、重要視されていないということでしょう。
精神科理学療法士の業務
精神科理学療法士が精神科で働くというのは、珍しいと感じる人も多いでしょう。
そして、具体的には何をするのかということも不思議に思いますよね。
精神科のリハビリ職と言えば、作業療法士のイメージが強いですし、心のリハビリのために集団療法などを行うことが多いです。
精神科理学療法士の役割はズバリ、運動療法の提供による身体機能の向上および精神的効果を与えることです。
最近では、運動療法が精神へ与える効果も大きいとされてきています。
さらには、精神疾患を持っている方の中にも身体機能低下を生じた方がいますので、そのような方に運動療法を提供することが主な仕事となるのです。
理学療法士が精神科で働くメリット
精神科で働く理学療法士は、かなり少ないということが分かりました。
では、精神科で理学療法士が働くことにはメリットがないのかというとそうではありません。
理学療法士が精神科で働くメリットもいくつか存在するのです。
精神科分野に関わることができる
理学療法士が精神障害に関わることは非常にまれですよね。
しかし、精神分野のリハビリに魅力を感じる人は少なくないはずです。人間の心は不思議であり誰しもが持っているものです。
一度は、心の問題に興味を持ったことがあるはずです。
精神科の理学療法士になれば、精神疾患を持つ患者さんと関わらなければなりません。
理学療法士は運動療法を提供するといっても、精神科で働くのであれば精神障害についても学んでいなければならないのです。
理学療法士として幅広い知識を得ることができる点も大きなメリットですね。
精神科分野で新たな道を開拓できる
精神科で働く理学療法士の数が少ないということもあり、精神障害に対する理学療法のエビデンスはまだまだ不十分であると言えます。
その中で、精神科理学療法士として理学療法を提供しながら研究を重ねることで、自身で効果を確認しながら開拓できるという点も大きなメリットでしょう。
理学療法士が精神科で働くデメリット
逆に精神科理学療法士になることへのデメリットも存在します。
正直なところ、理学療法士が精神科で働くことはデメリットの方が多いといえるでしょう。
精神分野の学習が必要
まず一つ目は、精神分野の勉強が必要であるということです。
作業療法士であれば、精神障害への治療学などを学生時代に学ぶのですが、理学療法士の多くは基本的な精神疾患の概要程度にしか学ばないでしょう。
さらに、そのほかの分野で働いている期間が長ければ長いほど、精神障害に対する知識は忘れている方がほとんどかと思います。
つまり、精神障害について再度学びなおす必要があるのです。
理学療法士だから身体機能の向上だけ目指せばよいのではなく、精神障害者と関わるにあたって注意すべきことなどは学ぶ必要がありそうですね。
職場に理学療法士一人ということもある
先述したように、精神科で働く理学療法士の数はかなり少ない状況です。
つまり、精神科理学療法士になったとしても、自分以外に理学療法士がいないという雇用状態になりやすいのです。
長年理学療法士として働いており、高度な理学療法を提供できる方であれば問題ありませんが、経験年数が浅く、上司から学びを得たいという方には、不向きな職場かもしれませんね。
その他の分野に転職しづらくなる
精神科分野で理学療法士をすることは、非常に勉強になりますし新たな発見も多いでしょう。
しかし、身体障害分野の理学療法業務と比較すると提供する一日に実施する単位数は少なくなる傾向にありますし、業務形態も大きく異なるのです。
そのため、精神科理学療法士になった後に急性期の病院などへ転職するためには、学びなおしや働き方が変化することを認識する必要があるのです。
精神科理学療法士の求人は少ない
精神科で理学療法士として働きたいと考え、求人を探し出すとわかるのですが精神科理学療法士の求人はかなり少ないのです。
実は、作業療法士ですら精神科の求人は身体領域と比較すると多くないため、探すのに手間取る方も多いほどです。
つまり、理学療法士の精神科求人を見つけて就職するというのは非常に難しく、たとえ求人が見つかったとしても、競争率が高くなることが予測されるのです。
ではどうすれば、精神科理学療法士の求人を見つけることができるのかという点については、終盤で説明していきます。
精神科での業務が向いている理学療法士
メリットもデメリットも存在する精神科理学療法士ですが、向いている人と向いていない人がいます。
精神科で働くことをおススメできる理学療法士は以下のような方です。
精神障害に興味がある
まず、最も精神科に勤務するにあたって重要なのは、精神障害に興味があるかどうかです。
正直、精神科での勤務は身体的だけではなく精神的にも辛いです。
精神科で働くことによって自身の心も病んでしまう方が少なくないのが現状なのです。
ですので、精神科理学療法士になりたいのであれば精神障害に対して学び、対応するための知識は必須となります。
興味がなければ、学習の効率もよくありません。
もし、精神障害に興味があって学んでいきたいという気持ちがあるのであれば、精神科理学療法士に向いていると言えます。
様々な疾患の患者にリハビリを提供できる
理学療法士として働いていると、職場によって疾患に対する得意・不得意が出てきますよね。
特に、急性期や回復期の病院では対応する疾患に大きな偏りが生じることも少なくありません。
しかし、精神科では様々な身体的疾患を合併している方も少なくありません。
ですので、どのような疾患に対するリハビリテーションも一人で行うことができるように、しなければならないということです。
これまで、様々な疾患に対するリハビリテーションを経験している理学療法士に精神科は向いているといえるでしょう。
理学療法士が精神科求人を探すコツ
先述したように、理学療法士が精神科求人を探すのは非常に難しいことです。
コツとしては、一つでも多くの求人を見るということです。
「え、それがコツ?」
と疑問を持つ方もいるかもしれませんが、それ以外の方法は基本的にはありません。精神科へのつてがあれば優遇して働くことは可能かもしれないので別ですが、そのような方は少数派ですよね。
であれば、数多くの求人を見るしかないのです。
求人を探す際にハローワークや限られた転職サイトのみを見る方って多いですよね。
しかし、転職サイトによって求人の種類は微妙に違います。
今後理学療法士が転職を考えているのであれば、『理学療法士の転職エージェント』を利用してみましょう。
ハローワークなどにはない求人も多数あり、より良い職場へ転職できる可能性が高くなりますよ。
理学療法士の転職エージェントの種類は数多くありますが、『PT・OT・STワーカー』は求人数が多いため利用することをおすすめします。
加えて、非公開求人が多い『レバウェルリハビリ(旧リハのお仕事)』も利用すると良いでしょう。
精神科理学療法士のまとめ
精神科で理学療法士が働くことは、身体障害領域で働くことと大きく異なります。
仕事内容はもちろんのこと、取得する単位数や細かい業務が異なってくるでしょう。
また、精神科で理学療法士を募集している所が少ないこともあり、精神科理学療法士の求人は限られているのが現状です。
本当に精神科理学療法士を目指したいのであれば、数多くの求人を見ることを意識しましょう。
以下に、おすすめの転職エージェントなどを掲載していますので、参考にしてください。
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