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作業療法士(OT)を辞めて異業種に転職したい。一般企業に転職したいと考えている人は少なくないのでしょうか?
作業療法士は、国家資格取得者でありとてもやりがいがある仕事であると感じます。患者さんがリハビリをして良くなってくると作業療法士をしていてよかったなと感じることも非常に多いです。
しかし、その反面給料が安かったり勉強がきつかったり、プレッシャーがかかったりと様々なデメリットがあることも事実です。
作業療法士をはじめとするリハビリ職は、労力とその対価が釣り合っていないといわれることも少なくないのです。
このことから、いっそ作業療法士を辞めて一般企業に異業種転職をしてしまいたいと感じる人も多く、私もそのような考えの一人でした。
今回は、現役で作業療法士を続けている私が作業療法士は一般企業に異業種転職することはできるのか。経験をもとに解説していきます。
【異業種転職の末路】作業療法士が一般企業に転職できるのか
作業療法士が別の道へ進むことはできるのか
作業療法士から一般企業へ異業種転職をするということは、資格を保有しているのにも関わらず、それを利用せずに別の道へ進むということです。
果たしてそのようなことは、作業療法士にとって可能なのでしょうか。
結論としては、十分に可能であり、メリットもあります。
しかし、その反面作業療法士と比較した際にデメリットがあることも確かです。
ですので、作業療法士を辞める前に一度メリットとデメリットを知っておくことが重要ということですね。
>> 作業療法士はやめとけと言われる理由を現役OTが考えてみた
作業療法士が一般企業に異業種転職するメリット
まず、作業療法士が一般企業に異業種転職する際のメリットから説明していきます。
考えられるメリットは以下の4つです。
1.作業療法の勉強をしなくてよくなる
まず、一つ目のメリットとしては作業療法士の勉強から解放されるということです。
学生時代から勉強して、やっと資格を取り就職。これから遊べるかと思いきや就職後も夜まで勉強会があり、上司からも勉強勉強といわれ続けるというのが作業療法士に多いパターンですよね。
作業療法士を辞めて異業種へ転職してしまえば、その長い勉強から抜け出すことができます。もう医療系の勉強はしたくないと感じている人にとっては非常に大きなメリットなのではないでしょうか。
ただ、勉強をしたくないという理由で作業療法士から一般企業へ転職したい方には、このメリットだけで十分なほどですね。
2.昇給が増加する可能性がある
私が作業療法士として勤めている病院では、他の企業の給料と比較すると初任給は高い方でした。しかし、昇給が年間1000円ほどしかなく将来的には、周囲の平均年収を大きく下回ることになることが予想されます。
一般的に企業全体の平均昇給は6000円ほどといわれています。
もし、昇給の良い企業に転職をすることができれば作業療法士の給与を大きく超えることができるようになるかもしれませんね。
3.自分の好きな道に進める
作業療法士という決まった型から外れて自分の好きな分野に進みたいと考えている方は、是非作業療法士から一般企業に異業種転職してみましょう。
嫌いな仕事を定年まで続けていくというのは、精神的にも身体的にも苦痛でしかありません。
作業療法士を辞めて自分の好きな道に進めるというのは、一つ大きなメリットですね。
4.作業療法士資格を保険にできる
これは、異業種転職するメリットというよりも作業療法士の国家資格を保持していることに対するメリットです。
作業療法士の国家資格は、後進性などではなく一度取ったら永久的に資格保持者です。
もし、一般企業に異業種転職を考えて思ってみたもののイメージと違ったり、失敗したとしましょう。
しかし、作業療法士の国家資格を持っていれば何とか仕事をすることはできますし、職を失うということは考えにくいです。
このメリットがあるため、作業療法士が異業種へ転職することも悪くないと感じますね。
作業療法士が一般企業に異業種転職するデメリット
続いては、デメリットについても説明していきます。
異業種への転職は成功すればメリットもありますが、デメリットがないわけではありません。一度デメリットも理解してから、異業種への転職を考慮する必要があります。
1.未経験職では努力が必要
作業療法士から一般企業へ異職種行う場合には、多くの方が未経験の仕事に就くことにあるかと思います。
しかし、一般職と医療職では働き方やビジネスマナーなどかなりの差があります。
また、医療職の勉強をすることはなくなりますが、転職先の仕事の勉強はかなりしなければ他の方との差を埋めることは非常に難しくなるでしょう。
このこともあり、未経験職に転職する場合は、ある程度努力しなければならないということを覚悟しておきましょう。
2.作業療法士に復帰を考えてもブランクが生じる
先ほど、作業療法士から一般企業へ転職する際のメリットの一つとして、作業療法士資格を保持しているため作業療法士として再就職はしやすいということを紹介しました。
確かに、一般企業への転職で失敗してしまっても、作業療法士に戻ることは可能です。
しかし、その場合はブランクが生じるため周囲の技術や知識についていけずに、職場に迷惑をかけてしまうという可能性もあるのです。
3.給料が下がる可能性もある
作業療法士は、給与が安いとはいいつつも国家資格を持つ専門職です。
選ぶ転職先によっては、現在の作業療法士としての所得と比較すると給与が落ちてしまう可能性があります。作業療法士以外の転職先を選ぶ時には、給与・昇給・賞与についてもしっかりと検討するようにしましょう。
なぜ異業種転職したいのか
そもそも、なぜ異業種に転職する必要があるのでしょうか?
その理由によっては、作業療法士を辞めてまで一般企業へ転職する必要はないと私は考えます。作業療法士という仕事は、デメリットもありますが悪い仕事ではありません。やりがいはありますし、職場によっては休日数が多く残業がなかったりなど好条件の職場も多く存在するからです。
異職種転職するべき人の理由
- 作業療法士以外のやりたい仕事がある
- もっと給料が良い職種に就きたい
- いくつか作業療法士として転職したがうまくいかなかった
異職種転職を考え直すべき人の理由
- 作業療法士の勉強が嫌
- 職場での人間関係が苦しい
- 残業が多い
- 仕事が楽しくない
上記の理由では、作業療法士を辞めるには早すぎるといってよいでしょう。特に、これまで一つの職場や一つの領域のみで作業療法士業務を行ってきた人は、踏みとどまった考えてみて下さい。
作業療法士の勉強が嫌
作業療法士として医療の勉強をするのが嫌になったという方もいるでしょう。
しかし、一般企業へ転職を果たしたとしても、その企業での勉強は行わなければなりません。そして、これまでと全く異なる環境での仕事は非常に苦労します。
そのことを考慮すると、作業療法士を辞めるのではなく、多くの勉強を必要としない環境へ、作業療法士として転職を考慮してみても良いでしょう。
例えば、まったく勉強をしなくてよいというと語弊があるのですが、デイケアや老人保健施設での作業療法業務は比較的、技術を求められることが少ないです。
まだ、病院での勤務しかしたことがないという場合は、介護施設やほかの領域(発達・精神など)への転職も考えてみましょう。
職場での人間関係が苦しい
このような、場合はまず作業療法士として転職をしましょう。
異職種へ転職したからといって、人間関係がうまくいくのかというとそうではありませんよね。そのことを考えると、他の職場に移って慣れている作業療法士業務を行う方が格段にリスクは低いといえるでしょう。
残業が多い
残業が多いという悩みであれば、作業療法士として転職をしましょう。
作業療法士は、比較的残業がない仕事であると考えます。私が働いている職場も残業が0であり、年間休日120日と比較的プライベートを重視して働くことができています。
このことを考えると、作業療法士として残業のない職場を選択する方が得策といってよいでしょう。
適切な職場の選び方は以下に記載しています。
>>【間違うと危険】作業療法士の就職先の選び方を現役OTがアドバイス
仕事が楽しくない
作業療法士としての業務が全く楽しくないという方は、一度他の領域の作業療法士として勤務してみましょう。
同じ作業療法士でも、身体障害領域と精神障害領域では全く業務内容が異なります。
一度他の領域を経験してみてから、一般企業での転職を考えても遅くはないでしょう。作業療法士を辞めたいと感じた時の対処法は以下に記載していますので参考にしてください。
>>【苦痛の毎日】作業療法士新卒1年目がやめたいと思ったときの対処法
作業療法士がベンチャー企業で働くことは良いか
作業療法士からベンチャー企業へ転職。もしくは、作業療法士としてベンチャー企業に転職することは良い選択肢なのか。
作業療法士資格保持者がベンチャー企業で働くメリット
まず、メリットとしては成長をする企業の中で自分の発想を展開し、企業を成長させる楽しみがあるということです。
作業療法士は、結果が出ることに喜びを感じて技術を磨く人がとても多いと私は感じます。そのような向上心を生かして、企業を成長させるのは非常に楽しい仕事となるでしょう。
また、病院等での勤務とは異なり、自身の裁量次第で給料のアップなど見返りがあるというのも一つ大きなメリットですね。
作業療法士資格保持者がベンチャー企業で働くデメリット
続いてはデメリットです。ベンチャー企業は今後成長していく企業であることが多く、大企業と比較すると経営の安定性には乏しい企業です。
そのため、せっかく希望のベンチャー企業へ転職することができても、経営不振にて給与が上がらない。最悪の場合には倒産ということもあり得ます。
その点に関しては作業療法士として働く方が安定感はあるといってよいでしょう。
ベンチャー企業の将来性は不透明ですが、作業療法士の将来性はある程度予測がつきますので、安心して働くことができそうですね。
>> 【飽和状態】作業療法士に将来性はないのか現役OTが分析
作業療法士が一般企業に転職する前に
作業療法士が、一般企業に異職種転職をする問題についてここまで解説してきましたが、私の考える結論としては『一旦、作業療法士として転職をしてみよう』です。
これまで、いくつか作業療法士で転職をしてきているというのであれば別ですが、1か所や2か所で作業療法士から転職しようというのは早計です。
作業療法士には様々な働き方や分野があり、異なる働き方や人間関係があります。
せっかく、作業療法士の資格を取ったのであれば多くの分野を経験して一般企業への転職を視野に入れてみましょう。
しかし、ここで一つ問題があります。それは、精神・発達領域の求人が少ないということです。私も、精神科希望で求人を探していたのですが、ハローワークに精神科の求人が出ることはごく稀です。
そこで、利用すべきなのが『作業療法士の転職エージェント』です。
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本当に良い職場で働きたいと考えるのであれば、一度登録しておきましょう。お勧めする、エージェントは以下に記載していますので参考にしてください。
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>>【現役OTが選ぶ】作業療法士におすすめの転職エージェントランキング