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理学療法士の一般的なイメージは、医療職で国家資格を取得しているということもあり、高収入で業務時間も管理されていると勘違いされがちです。
しかし、理学療法士の実情は世間のイメージと比較して大きく異なります。
まず、理学療法士の給与は、日本全体の年収である461万円を下回っているのです。
「でも、給料がある程度低くても残業がなくて休みが多いんでしょ?」と思う方もいるかもしれません。
今回は理学療法士の残業時間はどれほどあるのか。
さらに、残業代は出るのかなど、理学療法士の残業事情について迫っていきます。
実際に、作業療法士の私とともに働く理学療法士の実情等も踏まえて解説していきますので、参考にしてみてください。
ちなみに、現在特別給料が高いわけでもなく、残業が多い職場に勤めている方は、今すぐにでも転職をするべきでしょう。
理学療法士の給料は比較的低めですが、職場によっては給料が高かったり、年間休日が多く残業がない職場もあります。
また、理学療法士という国家資格を取得しているため、転職はしやすいというメリットもあります。
ただ、そのようなレアな求人に出会えることはあまりありません。
少しでも、理想の職場に転職するためには、一つでも多くの求人を見れる環境にしておきましょう。
理学療法士におすすめの転職エージェントを以下の記事にまとめていますので、残業の無い職場を探すのに役立てて下さい。
>>理学療法士(PT)におすすめの転職サイト・エージェントランキング
【残業代がでない?】理学療法士の残業事情と絶対するべき残業対策
理学療法士の残業事情
早速、理学療法士の残業事情を紹介していきます。
理学療法士の残業時間
理学療法士の残業時間は、2019年時点で5時間と言われています。(2019年賃金構造基本統計調査)
つまり、理学療法士はほとんど残業をしていないということになりますね。
全国の平均残業時間は22,2時間ですので、理学療法士は残業をしていない方だということですね。
理学療法士の残業が多いという噂も多い
理学療法士の残業時間が月5時間という結果を聞いてこう思った現職の理学療法士も多いのではないでしょうか。
「理学療法士の残業がそんなに少ないわけがない」
それも、そのはず理学療法士で残業をしているという人は、残業時間5時間という数字以上に多く感じます。
まず、私がこれまで見てきた理学療法士の残業時間の実情から考えてみます。
一つ目は、公立病院の整形外科です。
こちらの病院では、約1時間ほどの残業を毎日しており、実習生などを受け持っている理学療法士に関しては2時間ほどの残業を強いられていました。
2つ目の実例は、さらに長い残業をしていました。
2時間の残業は当たり前で、長いときには夜の9時~10時ほどまで仕事をしている理学療法士もいたほどです。
しかし、それら2つの病院とは打って変わって、現在私が働く職場の理学療法士は、毎日定時になると帰宅しています。
この3つの事例からわかる通り、理学療法士の残業時間の実情はばらつきがあるということです。
理学療法士は残業代が出るのか
理学療法士は残業代が出るのかという疑問がある方も多いかと思いますが、理学療法士の残業代の有無は一概には言えません。
残業代がしっかり出る職場もあれば出ない職場もあります。
例えば、私の働いている職場では理学療法士の残業代が出ませんが、妻の働いている職場では残業代が出ます。
理学療法士という職業は、職場によって残業事情に違いがあるということですね。
理学療法士が残業をしなければならない理由
理学療法士の仕事のイメージは患者さんをリハビリすることですね。
しかし、リハビリの時間は20分単位区切られているはずなのに、なぜ1時間や2時間も残業しなければならない状況になるのでしょうか。
理学療法士が残業をしなければならない理由は以下の4つが考えられます。
書類を作成する時間がない
理学療法士は一日に18単位を取ることが標準とされており、一人の療法士につき一日24単位・一週間に108単位まで取ることが可能となっています。
では、標準とされている一日18単位を理学療法士の勤務時間と合わせて考えてみましょう。
・理学療法士の労働時間=8時間
・18単位=20(分)×18=6時間
・移動時間・カルテ記載・申し送り・カルテチェック=1時間30分
これら2つの時間を見てみると、2時間も患者さんのリハビリ以外の時間を取ることができるため、書類を作成する時間は十分にあると思われるでしょう。
しかし、現職の理学療法士であれば18単位取得することが限界だなと感じるはずです。
まず、理学療法士が一人の患者さんから次の患者さんの元へ移動してリハビリを開始するまでの時間で30分取られ、朝の申し送りや前日のカルテチェックで30分かかるとしましょう。
そして、当日の患者さんのカルテの記載をしていれば、あまりの2時間のうち1時間30分は消費します。
残りの30分で計画書などの書類を作成するとしても時間が足りませんし、30分という時間は会議に出たり、雑務をしていれば一瞬ですぎることとなるでしょう。
そうなると、結局リハビリテーションの書類は残業して作成するしかなくなるということです。
この、現状が理学療法士に残業が生まれてしまう最も大きな原因となっているといえるでしょう。
実習生の受け持ち
理学療法士の卵を育成することも、理学療法士の仕事です。
養成学校に通っている学生は、臨床での技術や知識を身に着けるために臨床実習を行います。
理学療法士として、経験年数を重ねると多くの方がこの実習生を受け持つことになり、指導を任されます。
すると、自身の業務に加えて実習生の指導という仕事が増えてしまいます。
さらに面倒なのが、実習生の指導にはかなりの時間がかかるということです。
検査方法を教えたり、患者さんへの接し方などから教えなければならないこともあり、レポートの採点も毎日行わなければなりません。
このことによって、実習期間中は残業を強いられることが少なくないのです。
勉強会で残業
理学療法士と勉強会は切っても切れない関係があるといって良いでしょう。
新人の頃から、勉強会に行けと耳にタコができるほどに言われた理学療法士も少なくないはずです。
さらには、ほぼ強制参加させられる、病院内での勉強会も存在するほどです。
勉強会が、勤務時間内に行われる場合は良いのですが、時間外に勉強会を行う職場も少なくありません。
私の、勤めている病院でも17時半の定時から30分後の18時より勉強会が開催されることがあります。挙句の果てに、残業代が出ないのですから億劫で仕方ありませんね。
愚痴のようになりましたが、このように勉強会で残業を強いられているという方は、私だけではないはずです。
理学療法士が残業をしなければならない理由には、勉強会も含まれているのです。
残業が少ない理学療法士求人を探すコツ
理学療法士の残業事情を見ていかがでしょう。
中には、この記事で紹介しているよりも、もっと残業時間が長いという方もいるかもしれません。
では、理学療法士で現在残業をしている方に問います。
「なぜ、その職場で働いているのですか?」
理学療法士は、国家資格を持っており職場も比較的選びやすい職業です。
にもかかわらず、なぜ残業時間が長くプライベートの時間が削られる職場で働く必要があるのでしょう。
特段給料が高いならば、話は別です。
しかし、そうでないならば今すぐにでも残業の無い職場に転職しましょう。
ただ、残業のない職場を見分けるには知っておかなければならないことがあります。
残業の無い職場を探すコツ
- 残業のある求人の特徴を知っておく
- 理学療法士の転職エージェントを利用する
- 職場の口コミを見てみる
残業のある求人の特徴を知っておく
理学療法士が残業から抜け出すために、転職をしようと思い立って最初にすることは、ネットで求人を探すことですよね。
多くの方が、民間の求人サイトやハローワークを見て良い条件の求人を探すかと思います。
しかし、求人票の情報を鵜呑みにしてしまう方は要注意です。
求人票に嘘を書くことはできませんが、うまくごまかしながら残業が多いことを隠している職場も存在するのです。
求人を見る際に気を付けてほしいところは以下の5つ。
- 固定残業手当がある
- 給料が高すぎる・幅がありすぎる・給与が不透明
- 休日数や手当の記載がない
- 抽象的なありきたりな表現がある(アットホームな職場・やりがいがある等)
- 求人が良く出ているまたは長期間出ている
以下の求人のように、よく見る求人に記載されている内容ですよね。
【給与詳細】
【月給】257,000円-280,000円 [内訳] 基本給157,000円-180,000円 職務手当50,000円 役職手当20,000円 固定残業手当30,000円 [その他手当] 日・祭日手当1,000円(1日)500円(半日) 精勤手当3,000円 子供手当5,000円-7,000円 【賞与】年2回、3.0-3.5ヶ月分(前年度実績) 【昇給】年1回
【交通費】
一部支給
【仕事内容】
●日曜祝日固定休み。予定も合わせやすくプライベートの時間も大切にできますよ◎ ●研修会・勉強会への参加も積極的に支援していただけます。自身のスキルアップも可能です!
引用:インディード(一部抜粋)
求人を観覧していて、残業がある5つの特徴が一つでも当てはまる場合は警戒しましょう。
そして、もっとも重要なのは、求人票の内容のみで判断をしないということです。
理学療法士の転職エージェントを利用する
求人票をいていても同じような、求人ばかりですよね。
そして、求人票の情報を毎日確認していくことも面倒になってきます。
そのような無駄な時間を過ごさないためにも、理学療法士の転職には転職エージェントの利用をおすすめします。
転職エージェントとは、民間の転職サイトやハローワークとは異なり、あなたに合った求人をキャリアアドバイザーという転職のプロが紹介してくれるサービスのことです。
では、転職エージェントを利用することにどのようなメリットがあるのでしょうか。
- ハローワークなどにはない非公開求人がある
- 利用は無料
- 聞きづらい質問(残業や給料について等)も聞いてくれる
- 面接対策や履歴書対策も行ってくれる
- 転職エージェントならではの情報網で内部事情を知っていることもある
理学療法士が転職エージェントを利用することにデメリットはないと私は感じます。
上記で紹介したメリットは転職において必要であり、残業がない職場を指定して紹介してもらえば、いちいち求人票を見比べる必要性も無くなります。
理学療法士の転職エージェントの種類は数多くありますが、『PT・OT・STワーカー』は求人数が多いため利用することをおすすめします。
加えて、非公開求人が多い『レバウェルリハビリ(旧リハのお仕事)』も利用すると良いでしょう。
職場の口コミを見る
残業がない職場を探すためには、転職エージェントを利用するのが一番手っ取り早いのですが、それ以外にも職場の内部を知る方法があります。
それは、職場の口コミをネットで見るということです。
地方の小さな病院や施設では口コミが十分でない可能性も高いのですが、従業員数の多い大きな職場にでは、グーグルマップや口コミサイトに従業員向けの口コミが書き込まれていることが珍しくありません。
ですので、『残業のある求人の特徴を知っておく』『転職エージェントを利用する』という2つの方法に加えて、職場の口コミもチェックしてみてください。
理学療法士の残業事情と対策【まとめ】
理学療法士の残業時間は、5時間ほどと他の職種と比較すると少ない残業時間であるといえます。
しかし、職場によって残業時間には違いがあり、残業代が出るか否かも職場によって異なります。
もし、残業が多く残業代も出ないという職場で理学療法士として働いているのであれば、すぐに転職するべきであると私は考えます。
そして、転職する際には残業が少ない職場を選ぶコツがいくつかあります。
コツは、『残業のある職場の求人の特徴を知る』『理学療法士の転職エージェントを利用する』『口コミを見る』の3つです。
残業が少ない職場で理学療法士として働き、プライベートの充実を目指しましょう。