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私は、理学療法士とともに働いているのですが、理学療法士になるのはやめとけと言いたくなるような現実が多いと感じます。
理学療法士は医療職であり、国家資格を持っていないとなることができない職業です。
さらには、知名度も向上してきており、毎年1万人ほどのペースで理学療法士の国家資格取得者が増加しているのです。
国家試験で医療職ということだけ聞けば、安定性があって非常に良い仕事なのだろうと感じる人が多数だと思いますし、働いていても「良い仕事だねー」と言われることが少なくありません。
確かに、良い点もたくさんあるのが理学療法士です。
しかし、理学療法士の現実はすべてが素晴らしいものではありません。
今回は、理学療法士はやめとけと言いたくなるほどの理学療法士の現実を解説していきます。
今後、理学療法士を目指す方や理学療法士を目指そうかと悩んでいる方は必ず知っておくことをおススメします。
【絶対知るべき】理学療法士はやめとけと言いたくなる現実
理学療法士はやめとけと言われる理由
一見、条件のよさそうに感じる理学療法士という職業なのですが、「理学療法士はやめとけ」というネガティブな意見が多いのは何故なのでしょうか?
実は、理学療法士はやめとけと言われるのには、いくつかの理由があります。
理学療法士を辞めておくべき理由は以下の5つです。
- 理学療法士の給料は低い
- パワハラも多い
- 理学療法士は生涯勉強
- 理学療法士の需要は少なくなる
- 定年まで働くことは体力的に厳しい
- 総合的に将来性に乏しい
理学療法士の給料は低い
まず、声を大にして言いたいことは、理学療法士の給料は低いんだよということです。
国家資格で医療系ということもあり、理学療法士ではない方からは高給取りと勘違いされることが多いのですが、給料は全国の平均以下なのです。
全国の平均年収は461万円であるのに対して、理学療法士の平均年収は418万円。
(参考:令和2年賃金構造基本統計調査)
このデータが物語っているように、理学療法士は全国的にも低所得な職業なのです。
正直、国家試験の取得や養成校の卒業などの労力を考えると、割に合わないなというのが率直な感想です。
パワハラも多い
理学療法士は人間関係にも問題が生じる場合が多いです。
理学療法士に限ったことではなく、上司の中には自分の若いころの話を持ち出して努力を強要するような方が多くいます。
そして、理学療法士には特にその傾向が強いのです。
理学療法士の実習や新人の頃は、数年前まで非常に厳しいことで有名でした。
実習では睡眠時間を取ることができない程に、レポートを多く提出されることが当たり前でした。
理学療法士の実習が厳しすぎて、自殺者が出たというケースもいくつかあったほどです。
さらに、理学療法士の厳しさは就職後の新人の時期まで続き、勉強や居残り練習を強要されることもあります。
現在は、実習生の自殺騒動や睡眠時間の確保などを目標に実習形態が変化しつつありますが、これまでの理学療法士育成の悪しき風習は消失するわけもなく、現在でも上司のパワハラ的発言や努力の強要が継続していることが珍しくありません。
私も、新人の頃は「バカ」という言葉や「この仕事に向いていない」など様々な暴言を投げられたものです。
私自身もパワハラに合ってきているということもあり、人にリハビリ職をおすすめすることはありません。
「理学療法士はやめとけ」というでしょう。
理学療法士は生涯勉強
理学療法士になったからには、生涯勉強をしてスキルアップしていく必要があります。
患者さんに質の良いリハビリを提供するためには当然のことです。
しかし、理学療法士にもそれぞれのライフスタイルがあります。プライベートを大事にしたい人は、勉強はそこそこにしたいという方もいるでしょう。
ただ、新人のうちは勉強を強要されることも非常に多く、プライベートの時間を削ることを覚悟しなければなりません。
もし、プライベートと仕事は完全に分けたいと考える方には理学療法士に向いていないといえるでしょう。
理学療法士の需要は少なくなる
理学療法士は、知名度が上がり理学療法士免許取得者の数も年々増加傾向にあります。
ここ数年では、毎年一万人ほどの理学療法士が誕生しており、2021年では19万人以上の数となっています。
理学療法士業界を盛り上げるうえで理学療法士の人数が増加するということは喜ばしいことなのですが、問題もあります。
それは、供給過多となってしまうということです。
理学療法士の数が増加するということは、ぞれだけ供給が増加するということです。
2022年現在では理学療法士が就職難に陥っているという状況ではないものの、2042年の高齢化率のピークを境に理学療法士の需要は減少していくでしょう。
需要が低下しても理学療法士の数が少なくなることは考えづらく、供給過多がさらに進行するという状況が安易に推測できるというわけです。
理学療法士の需要と供給の未来を考えた際に、「理学療法士はやめとけ」と言われるのは当然のように感じますね。
定年まで働くことは体力的に厳しい
理学療法士という仕事は体力仕事です。
臨床で働き続けるのであれば、患者を抱えることは日常茶飯事であり、定年まで永遠に体力仕事を強いられるということにもなりかねません。
50代の理学療法士では腰部痛を抱えている人も多く、体の痛みと闘いながら働くという人が少なくないのです。
つまり、理学療法士は定年まで元気に働くことが難しい仕事であり、65歳まで働くことに不安が残る仕事なのです。
総合的に将来性に乏しい
理学療法士の給料や将来的な需要と供給の問題を考えた際に、理学療法士の将来性は非常に低いと考えられます。
この将来性の無さこそ、理学療法士はやめとけと言われる最も大きな原因なのではないかと思います。
理学療法士はやめとけと言わせない程の魅力もある
ここまで、理学療法士のネガティブな側面ばかりを紹介しましたので、理学療法士=良くない職業と勘違いされる方もいるかもしれません。
しかし、もちろん理学療法士にもメリットはあります。
理学療法士になるメリットは以下の4つ。
- ここ数年仕事に困ることはない
- 転職や再就職がしやすい
- ライフワークバランスを整えることもできる
- やりがいはある
ここ数年仕事に困ることはない
理学療法士は、2042年の高齢化率ピークを境に需要の低下が予測されます。
しかし、逆に言えば2042年までは需要が増加し続けるため、仕事に困ることがないということです。
ですので、現在理学療法士をしている方や理学療法士を目指そうかと考えている方は、就職や転職に困ることはしばらくないのです。
これは、理学療法士の大きなメリットです。
転職や再就職がしやすい
理学療法士は、国家資格を取得しなければなることができません。
そして、理学療法士の資格は、現在のところ更新する義務もなく、永久に有効なのです。
もし、一度他の職業に転職してしまったり、理学療法士として転職をしたいと考えた際に、理学療法士は就職や転職が容易にできるというメリットがあるのです。
ライフワークバランスを整えることもできる
理学療法士には、様々な働き先があります。
病院で働く理学療法士が最も多いのですが、そのほかにもデイケアや老人保健施設で働く人が多いのも特徴です。
そして、職場によっては休日数が多く残業がほとんどないという場所も存在します。
私が働いている病院も、年間休日数120日で残業なしで理学療法士が働いています。
つまり、ライフワークバランスを整えることを目標として、職場を探すことができれば理学療法士の大きなメリットになるということです。
やりがいはある
理学療法士は、利用者に感謝される仕事です。
自身の担当している利用者の身体が良くなれば、喜びを感じます。
また、勉強してスキルアップした知識や技術を生かすことができれば、やりがいを感じることができます。
この喜びは、理学療法士や作業療法士でなければ感じることができませんし、身体のリハビリに興味があるという方には理学療法士をおススメできる理由となります。
理学療法士として生きていくための対策
理学療法士に対してのネガティブな声「理学療法士はやめとけ」といわれている中で、それでも理学療法士をやりたい場合やすでに理学療法士として働いている場合はどのような対策を取っていけばよいのでしょうか?
理学療法士には金銭的・需要的な将来性がありません。
ですので、何の対策もせずに理学療法士を続けるということは得策ではないでしょう。何かしらの対策を取る必要があるのです。
今後、理学療法士として生きていくための対策は以下の3つです。
理学療法士として生きていくための対策
- 好条件の職場へ転職する
- 副業をする
- 理学療法士のスキルアップをしておく
好条件の職場へ転職する
理学療法士はやめとけと言われている中で、理学療法士として生きていくためには少しでも好条件の職場へ転職するのが、第一選択です。
ここでいう好条件の職場とは、給料が良く残業が少なく休日数が多いといった職場です。
また、スキルアップできるシステムや環境が整っていればなお良いでしょう。
しかし、そのような完ぺきな職場が存在するのかという点が問題です。
結論から言うと、好条件の理学療法士求人は存在しますが稀です。
つまり、競争率も高くなるということですね。
そのような職場に就職するためには、少しでも多くの求人を見て、すぐに転職できる準備をしておく必要があります。
そこで、利用するべきなのが『理学療法士の転職エージェント』というサービスです。
転職エージェントでは、他の転職サイトやハローワークには存在しないレアな求人が多数存在しており、キャリアアドバイザーという転職のプロが就労環境の調査等も行ってくれるのです。
本当に、好条件の職場へ転職したいと考えるのであれば、一つでも多くの転職エージェントを利用してみましょう。
理学療法士が転職エージェントを利用し、好条件の求人を見つけるためには『PT・OT・STワーカー』と『レバウェルリハビリ(旧リハのお仕事)』を併用するなど同時に2つ以上利用することが成功のコツです。
副業をする
理学療法士は金銭的な不安も残る職業です。
理学療法士の金銭的な不安を解消する方法は、転職をするか副業をするかのどちらかです。
その中でも、副業をするということはすぐに行動することができますし、自身や趣味にもなりえる有効な方法なのです。
さらに、選択する副業によっては理学療法士としてのスキルアップにつなげることもできます。
例えば、休みの日に訪問リハビリテーションの副業を非常勤で行うことができれば、スキルアップと年収のアップにも繋がり一隻二丁ということです。
理学療法士におすすめの副業については以下に記載していますので、自分に合った副業を探してみてください。
理学療法士のスキルアップをしておく
理学療法士の人数は今後も増加し続けることが予測されます。
さらには、2041年をピークに高齢化率は減少に転じ、AIの発達により、理学療法士の仕事も減少していくでしょう。
上記3つの日本の状況から考えると、スキルがない理学療法士は必要とされなくなる時代が来るということです。
まだまだ先のことと感じるかもしれませんが、若いうちにスキルアップをしていくことが将来の安定につながることになるのです。
理学療法士はやめとけという声に思うこと
「理学療法士はやめとけ」とネガティブな発言を聞くたびに私が思うことは2つあります。
一つは、本当にやめておいた方が良いという賛同の意見。
そしてもう一つは、理学療法士もメリットがあるため、本当に自分がしたい仕事なのであれば悪くないのではないかという否定の意見です。
正直、将来お金を稼ぎたいという方やなんとなく資格を取っておきたいという理由で理学療法士になることはお勧めしません。
しかし、理学療法士はやりがいがある仕事であり、本気で打ち込むことができれば楽しみを見出すことができる仕事でもあります。
もし、この記事を見ても理学療法士になりたいと感じたのであれば、将来必要とされる理学療法士となるための対策や将来の金銭的・身体的負担を防ぐための対策は怠らないようにしましょう。
理学療法士として生きていくために、まず考えるべきが条件の良い職場で働くということです。
すこしでも多くの求人を見て自分い合う職場を見つけたいのであれば、必ず理学療法士の転職エージェントには登録しておきましょう。
年齢を重ねれば重ねるほど転職先は限られてきます。
転職エージェントは無料で利用できますので、まずは登録することから行動に移してみましょう。