【年収1000万越え!?】海外の理学療法士の現状と働く方法

【年収1000万越え!?】海外の理学療法士の現状と働く方法

理学療法士は、リハビリテーションを行う専門職であり、日本でもかなり人気がある職業です。

日本の理学療法士は2021年時点で約19万人存在しており、毎年1万人ほどのペースで増加しています。

このように、日本での知名度が高まっている理学療法士という職業ですが、海外での理学療法士は給与や環境、理学療法の目的などが日本と大きく異なります。

今回は、海外における理学療法士の現状や日本との違いについて解説していきます。

今後海外で理学療法士として働きたいという方や、年収1000万越えを目指したい方に読んでもらいたい記事ですので、是非参考にしてください。

ちなみに、日本の理学療法士のイメージは、「将来性がない」「理学療法士はやめとけ」といった評判があるほどに、評価が低い職業なのです。

理学療法士の給料が低いことは確かであり、金銭的な不安が残る職業であることは確かです。

その不安を払拭するためには『副業で稼ぐ』もしくは『好条件の職場へ転職』という選択肢しかありません。

どちらか自分に合った方法を選択して、将来に備えましょう。

 

【年収1000万越え!?】海外の理学療法士の現状と働く方法

理学療法士が海外で働くのにおすすめの国

理学療法士が海外で働くのにおすすめの国

理学療法士が海外で働く際には、どの国を選ぶかも重要となります。

海外で理学療法士をしたいという方は以下の国の検討をおススメします。

海外で理学療法士をするのにおすすめな国

  • アメリカ
  • カナダ
  • オーストラリア
  • イギリス
  • ニュージーランド
  • アラブ首長国連邦(UAE)

上記の国は一定の理学療法士の需要がある国です。

自身のライフスタイルに合うのかという点も含めて選択してみてください。

アメリカ

アメリカの理学療法士は、需要が高く給料も高いという特徴があります。

医療制度の違いもあり、日本とは理学療法の目的の違いやスピード感の違いはあるものの、信頼性が高い仕事であり、大学院の卒業も必要となる仕事です。

また、アメリカの理学療法士は日本の理学療法よりも進歩しているといって良いでしょう。

そのため、最先端の理学療法士を学びたい方やよりレベルの高い理学療法士になりたいという方にお勧めの国です。

 

カナダ

カナダでも、理学療法士の需要は高くアメリカ同様認知度や信頼性の高い仕事です。

日本とは異なり、理学療法士は医者と同等の地位を持つ仕事として知られるほどなのです。

このこともあり、カナダで理学療法士になるには修士号の取得が必要になり、医療英語の習得も必要となるのです。

年収も高いため、高スキル・高年収を目指したい方にお勧めです。

 

オーストラリア

オーストラリアは、医療福祉の分野で最先端であり、理学療法士の位も高い国です。

アメリカやカナダと比較すると、年収が低いのですが、オーストラリアで理学療法をするためには学士号の取得が必要でありAQFレベル7以上の英語力も必要となるのです。

年収はそれほど高くはありませんが、非常にレベルの高い環境で理学療法を行うことができることが特徴です。

イギリス

イギリスでも理学療法士の需要が高いことが特徴です。

他の国と同様に高い英語力や修士号が必要となりますが、レベルの高い理学療法を学ぶことができます。

更に、イギリスの医療費はほとんどの場合税金で支払われます。

ということは、おのずと病院等にかかる方も多くなり、理学療法を受ける人も多くなるのです。

このことからも、イギリスでは理学療法を提供する機会が非常に多く、経験を積むのにはぴったりな国と言えそうです。

 

ニュージーランド

ニュージーランドで理学療法士をするためには、技能移民カテゴリーのビザ申請に使用されるポイントシステムに基づいて計算されます。

そのポイントが160ポイント以上で、ニュージーランドで理学療法士をすることができるのです。

海外の養成校に行かなければならないという決まりはないので、上記で紹介した国で理学療法士をするより短期間で海外で理学療法士として従事することが可能なのです。

例えば、理学療法士の資格のみでは40ポイントですが、修士号や博士号を持っていっれば70ポイントを獲得できるなど、理学療法士の経験や年齢、目指す分野などによってもポイントが異なるのです。

経験もあり英語にも自信がある方で、海外で早く理学療法士をしたい方はニュージーランドがおすすめです。

参考:理学療法士としてニュージーランドに移住する方法

 

アラブ首長国連邦(UAE)

アラブ首長国連邦(UAE)は、医療技術が発達してきている国であり、理学療法士の需要が高くなってきています。

日本人が、UAEで理学療法士をするメリットは、日本の理学療法士資格のみで働くことができる可能性があるということです。

 

海外の理学療法士の年収

海外の理学療法士の年収

上記で紹介した国における理学療法士の年収はおよそ以下の表程度です。

しかし、下記は一般的なレンジであり実際の年収とは異なる場合があります。

以下の換算は2021年9月時点のレートを使用しています。

国/地域 年収の一般的な範囲 年収(日本円に換算、簡易計算)
アメリカ $60,000 – $90,000(USD) 約 6,600,000円 – 9,900,000円
カナダ $55,000 – $80,000(CAD) 約 6,000,000円 – 8,700,000円
オーストラリア $60,000 – $90,000(AUD) 約 6,600,000円 – 9,900,000円
イギリス £25,000 – £40,000(GBP) 約 3,600,000円 – 5,800,000円
ニュージーランド NZD $50,000 – $70,000 約 3,600,000円 – 5,000,000円
UAE AED 100,000 – 150,000 約 2,900,000円 – 4,400,000円

この表を見てみると、日本よりも給料が高いところが多いですね。

特にアメリカに関しては、年収1000万円を超える場合がほとんどであり年収1000万円を目指すのにもお勧めです。

しかし、年収が高ければ理学療法士を外国でするための難易度も上がるということも忘れないようにしましょう。

 

理学療法士が海外で理学療法士をするメリット

理学療法士が海外で理学療法士をするメリット

理学療法士を海外でするためには、初期費用も必要となりますし学び直しや新たな言語の獲得など課題もあります。

それらを行ってまで、海外で理学療法士をするメリットは6つあります。

 

海外の理学療法に触れることができる

一つ目は、日本とは異なる海外の理学療法を知ることができるという点です。

日本の理学療法は、高水準であるとされていますが、専門性の高さや最新の機器の導入などでは課題が残されていると感じます。

現在、理学療法の最先端を走る国はアメリカだと言われています。

二番目は、、カナダ、オーストラリア、イギリス、スウェーデン、オランダなどが挙げられるでしょう。

このように、日本よりも理学療法の技術に優れている国は多くあるため、そのような国で理学療法を学ぶことができるという点がもっとも大きなメリットです。

 

言語スキルの向上が期待できる

二つ目は、言語スキルの向上が期待できるということです。

当たり前ですが、海外で理学療法をするためにはその土地に合った言語をマスターする必要があります。

理学療法士はコミュニケーションを多く必要としますし、難しい医療用語も他職種との連携のためには必要となるのです。

つまり、海外で理学療法士をするためには一定の言語スキルの向上が必要不可欠なのです。

 

専門的なネットワークを拡大できる

海外で理学療法士をすることで、日本以外のつながりを作ることができます。

異なるバックグラウンドを持つ医療従事者との交流は、新しいアイデアや最新のトレンドについての洞察を得るのに役立ちます。

もし、日本に帰国したとしてもそれらの繋がりが強みとなるのです。

 

視野の拡大につながる

新しい環境で働くことは、自己成長や自己啓発の機会になります。

異なる文化や価値観に触れることで、自分自身の視野を広げ、柔軟性や適応力を養い、個人的な成長につなげることができるのです。

日本の身では、狭くなりがちな視野も海外に行くことで広げることができ、人間としての成長が期待できるのです。

 

給料や福利厚生のアップに繋がる

理学療法士の平均年収は418万円であり、この年収は全国平均の461万円よりも大幅に低いのです。さらに、現実的なことを言うと理学療法士は、中学校卒業程度の方よりも生涯年収が低いといわれているのです。

しかし、海外での理学療法士の収入事情は大きく異なります。

例えばアメリカでは、理学療法士の給料は高水準であり年収1000万円を超えることが珍しくありません。

単純に年収を上げたいという点でも、海外で理学療法士をするメリットはあるのです。

新しい文化に触れることができる

海外で理学療法をすることで、その国の文化に触れることもできます。

理学療法士は対象者とのコミュニケーションを多く要しますし、住んでいる土地の話もよくするかと思います。

また、生活に寄り添ったリハビリを提供するためには、その土地の文化を学ぶことは必須となるでしょう。

これにより、自分自身をより広い世界につなげることができるのです。

 

理学療法士が海外で働くデメリット

海外で理学療法士をすることには4つのデメリットもあります。

デメリットとメリットの両方から判断して、海外で理学療法士をするのか考えてみましょう。

 

文化の違いにストレスを感じる

海外で理学療法士として働く場合、文化の違いによるストレスを感じる可能性があります。

文化は国によって大きく異なり、日常生活や職業環境に影響を与える要素です。以下に、海外で理学療法士として働く際に感じるかもしれない文化の違いに関するいくつかのポイントを挙げてみました。

 

  1. コミュニケーションスタイル: 患者や同僚とのコミュニケーションスタイルは、文化によって大きく異なります。言葉の選び方や身振り手振り、敬意の表し方などが異なることがあり、適切なコミュニケーションを取ることが挑戦となるかもしれません。
  2. 医療慣行と期待: 各国の医療慣行や患者の期待が異なることがあります。治療方法やアプローチが違う場合、患者や同僚との調整が求められるかもしれません。
  3. 職業文化: 医療やリハビリテーションの職業文化も国によって異なります。理学療法士としての役割や責任、働き方などが違うことがあり、その違いに適応する必要があるかもしれません。
  4. 宗教や風習: 宗教や風習が生活や仕事に影響を与える国もあります。これに関する理解や配慮が求められることがあります。
  5. 社会的慣習: 社会的な慣習や習慣も国によって異なります。日常生活や仕事において、違う社会的ルールに順応する必要があるかもしれません。

これらの文化の違いに関する認識と柔軟性は、海外での理学療法士としての成功に重要です。

事前に目的地の文化や習慣について学び、異なるバックグラウンドの人々と協力して働くためのスキルを磨くことが大切です。

 

金銭的負担が大きい

理学療法士が海外で働くための金額的負担は、多くの要因によって異なります。以下にいくつか考慮すべきポイントを挙げてみましょう。

 

1.移住手続きの費用: 理学療法士が海外で働くためには、移住手続きが必要です。ビザ申請や移民手続きにかかる費用は国によって異なり、一時的な滞在や永住などの違いによっても費用が変わる可能性があります。

 

2.資格認定: 海外で働くためには、その国の資格認定を取得する必要があることがあります。資格認定試験や手続きに関する費用がかかる場合があります。

 

3.移動費用: 実際に現地に移動するための航空券、宿泊費、移動手段などの移動費用がかかることがあります。

 

4.生活費: 海外での生活費は、国や都市によって異なります。物価や住宅費、食費、交通費などを考慮して、十分な生活費を準備する必要があります。

 

5.語学学習費用: 現地の言語を学ぶ必要がある場合、語学学校の受講費用や学習教材などがかかるかもしれません。

 

6.健康保険: 現地での健康保険に加入する必要がある場合、保険料が発生することがあります。

 

7.プロフェッショナルフィー: 現地での資格保持や所属団体への加入に関連するプロフェッショナルフィーが必要な場合があります。(日本でいう理学療法士協会のようなもの)

これらの費用は国や地域によって異なるだけでなく、個人の状況や計画にも依存します。

海外で働くための費用を詳細に計画し、可能な限り事前に調査しておくことが重要です。また、現地での給与や労働条件、将来のキャリアの展望なども考慮に入れておきましょう。

 

家族や友人と分離される

海外で理学療法士をするということは、家族や友人と分離されてしまうかもしれません。

短期間の海外移住ならまだしも、理学療法士として海外で永住するつもりなのであれば、日本にいる友人とは距離が離れてしまい、会う機会が少なくなるということを理解しておく必要があります。

また、家族とも会う機会が減少してしまうでしょう。

 

言語の壁が大きい

海外で理学療法士をするためには、各国の言語の壁が立ちふさがります。

患者とのコミュニケーションなどの、基本的な日常会話だけではなく医療用語の理解や医療記録や文書の処理も理学療法士の重要な仕事です。現地の言語で正確な記録を作成する必要があります。

さらに、チーム内でのコミュニケーションや専門知識を理解するための言語能力も必要になるということです。

さらに、国によってはTOEFL(Test of English as a Foreign Language)やIELTS(International English Language Testing System)などの英語試験のスコアが求められることがあります。

アメリカでは、FCCPTが示すTOEFLでのテストスコア(リーディング・リスニング・ライティング)で63点以上、スピーキングで26点以上という基準が定められており、高度の英語力が必要となるのです。

 

理学療法士は海外で働くべきか

今回は理学療法士が海外で働くという視点でまとめています。

理学療法士が海外で働くメリットやデメリットも紹介しましたが、結局理学療法士は海外で働くべきなのでしょうか。

海外で理学療法士をするべきか否かは、その目的によって変わります。

海外で働くことやスキルのアップに挑戦したい方

海外で異文化を体験したり、視野を広げたいという目的や、理学療法士としてスキルアップを目指したいという方は、海外で理学療法士をすることをおススメします。

理学療法士をする国にもよりますが、海外での経験は、将来のキャリアに新たな展望を開く可能性があります。国際的な経験を持つことで、国内外での仕事の機会が広がるかもしれません。

また、理学療法が発展途上の国で理学療法士をする場合も、健康の向上や障害者の支援に貢献することができるなど、社会に大きく貢献できるのです。

 

収入を増やしたい方

海外で理学療法士をして高収入を目指すんだという方には、海外で理学療法士をすることをお勧めしません。

確かに、アメリカなどで理学療法士をすれば年収1000万円を目指すことも可能です。

しかし、そのためには英語力をつけたり海外の養成校に通ったりする必要があります。

更には、海外で養成校へ行ったり、移住の費用もかなり掛かります。

それほどまでして海外で理学療法士をする必要があるのでしょうか。

理学療法士で年収1000万円を目指すことは、日本でもできます。海外でしかできない事が目的でない場合は海外で理学療法士をすることはお勧めしません。

理学療法士が日本で、年収1000万円目指すためには『条件の良い職場で働くこと』+『副業』がもっとも手っ取り早い方法です。

転職や副業については以下の記事を参考にしてください。