記事内で紹介するサービスを利用することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。しかし、記事内容については公平さと正確さを心掛けていますのでご安心ください。
理学療法士の業務は、控えめに言っても過酷です。
患者さんのリハビリのみならず書類の作成に追われる日々となっている理学療法士も少なくないでしょう。
さらには、勉強会や上司からのパワハラに悩んでいる方も少なくないはずです。
このような状態では、理学療法士として継続して働きたくても、心と体を犠牲にしていかなければなりません。
では、どのようにすれば理学療法士の激務から抜け出すことができるのでしょうか。
実は、理学療法士の職場全てが激務かと言われるとそうではありません。中には、定時での帰宅や年間休日120日以上の職場も少なくありません。
そのような、楽な職場で理学療法士が働けば良いのです。
今回は、理学療法士が楽でホワイトな職場に転職や就職をできるように、楽な職場の見分け方と転職のコツについて解説していきます。
転職に関しては、一つでも多くの求人を見ることが成功のコツです。
登録しておくべき転職サイトや転職エージェントを以下の記事にまとめていますので、参考にしてください。
【楽そう?】理学療法士の楽でホワイトな職場の見分け方
理学療法士の仕事は楽そう?
理学療法士の主な業務
理学療法士の主な仕事内容を上げると以下のようになります。
・運動療法や物理療法などの提供
・書類作成(計画書など)
・他職種・家族との連携
・各種カンファレンスへの出席
・日々のカルテ記載
・家屋調査など
・雑務
・スキルアップのための勉強会(業務かは人の価値観による)
職場などによって大きく異なりますが、大まかに理学療法士の業務内容を上げるとこのようになるかと思います。
理学療法士の仕事は楽ではない
理学療法士の業務は楽だと勘違いされている方もいるかもしれませんが、理学療法士の仕事は楽ではなくむしろ過酷です。
理学療法士が訓練をする時間として標準とされている一日18単位を勤務時間と合わせて考えてみましょう。
・理学療法士の労働時間=8時間
・18単位=20(分)×18=6時間
・移動時間・カルテ記載・申し送り・カルテチェック=1時間30分
これら2つの時間を見てみると、2時間も患者さんのリハビリ以外の時間を取ることができるため、書類を作成する時間は十分にあると思われるでしょう。
しかし、患者間の移動時間や雑務・カルテや書類の作成を考えるとギリギリ業務をこなせるか否か。もしくは、残業が必要なことも多いでしょう。
そして、理学療法士が楽ではないというのは仕事内容だけの問題ではなく、パワハラが多いことや日々スキルアップのために勉強をしなければならない事、常に患者さんと関わっていかなければならないという精神的な過労も理由の一つです。
理学療法士のホワイトな職場の特徴
理学療法士の楽でホワイトな職場といっても、人によってとらえ方は異なりますよね。
そこで、まずは理学療法士のホワイトな職場がどのような場所であるのかを考えてみましょう。
残業が少ない
理学療法士は世間的には残業の少ない職業であると言われています。
2019年賃金構造基本統計調査では、理学療法士の月間平均残業時間は5時間。全国平均は22時間ほどですので、理学療法士は残業の少ない職業と言えそうです。
ただし、職場によっては書類の作成や勉強会などで残業時間が多いという人も少なくありません。
さらには、残業代が支払われないという職場もザラにあるでしょう。
毎日定時に帰宅することができる理学療法士の職場であれば、ホワイトで楽な職場と言えそうです。
有給が取得しやすい
2019年の4月から年間10日以上の有給を取得している方は、年間5日間の有給を利用しなければならないという義務ができました。
ですので、まったく有給を利用できないという理学療法士はいないかと思います。
ただ、有給を使うにあたっても自分の好きなタイミングで取得するのか、指定されて取得しなければならないのかでは大きな違いがありますよね。
理学療法士の職場で、比較的自由に有給を取得できるところは、楽だったりホワイトな職場が多いので一つの基準としてみて下さい。
パワハラがない
理学療法士はパワハラが多いという印象を強く受けますし、そう感じている療法士は私だけではないでしょう。
専門職であり、技術職である理学療法士は日々スキルアップのため知識や技術を高める必要があります。
それは当然のことでしょう。
ただ、理学療法士は患者さんと関わる以前にプライベートがあります。
その中で、勉強会への強制的な参加をさせることや、技術や知識の不足を強く指摘することはパワハラだと言われてしまってもおかしくないのかもしれません。
パワハラとの境が難しくなった世の中ですが、上司も一緒にスキルアップを目指していく職場で高圧的でない役職が多い職場であればホワイトな職場と考えて良いでしょう。
取得単位のノルマがない
理学療法士の職場で特に、ブラックな職場となりやすいのが単位取得数のノルマがあるということです。
例えば、一日の取得単位のノルマが20単位に設定されていたとしましょう。
すると、リハビリの提供時間だけで業務時間は、6時間30分を超えます。
現職の理学療法士であるならばすぐに気が付くかと思いますが、これではリハビリテーションの計画書などの書類を作成する時間が足りません。
移動時間や雑務などを考えると、必ず残業が必要になる日が来るのです。
ですので、理学療法士が働く際に、楽な職場を選びたいのであれば単位のノルマがない職場を選択するべきだということです。
理学療法士が楽でホワイトな職場で働く方法
理学療法士が楽な職場で働きたいのであれば、上記で示したホワイトな職場の特徴を満たしている場所を探せばよいのです。
しかし、そんな職場皆さんの周りにありますか?
給料も高くて、残業もなくて仕事も楽という条件のそろう職場はそう多くありません。
ただ、諦めてはいけません。
理学療法士が、楽でホワイトな職場で働きたいのであれば以下の方法を試しましょう。
働いている知り合いに情報を聞く
理学療法士が楽な職場で働きたいのであれば、そこで働いている人に聞くのが最も確実な方法です。
もし、気になっている職場で働いている知人がいるのであれば、残業や給料、単位のノルマ・職場の人間関係については確実に聞いておきましょう。
見学に行く
次に必ずすべきことは、職場の見学に行くということです。
職場の見学に行くことで、大まかな職場の雰囲気(暇そうか忙しそうか)などは知ることができます。
さらに、単位ノルマなどは見学の際に質問することもできますので、気になる点は聞いてしまいましょう。
ただ、注意点としては職場の見学は短時間となることがほとんどです。
そのため、人間関係や仕事内容を完ぺきに知ることはできません。
職場見学で雰囲気がよさそうと思っても、実際は人間関係が悪いことやパワハラが横行していることもありますので、見学の情報を鵜呑みにせず参考程度にとどめておきましょう。
論文の投稿を検索してみる
理学療法士は意識を高く持ち、スキルアップを常に目指しましょうという考えはかなり根深いですよね。
しかし、プライベートに重点を置き、楽な職場で働きたいという理学療法士にとってはスキルアップの強要がストレスになります。
そんな理学療法士が必ず行うべき方法は、『J-STAGE』やGoogleで論文の検索を行うことです。
〇〇病院 研究
〇〇病院 論文
などを検索して、研究論文が発見された場合は、意識の高い理学療法士がいるという証拠になりますので注意が必要です。
求人サイトでよく見る職場は楽ではない
求人サイトを毎日のように眺めていると
「この職場はずっと求人募集しているなぁ」
と感じることがありませんか?
このように、年中理学療法士を募集している職場はブラックである可能性が非常に高いです。
良い条件の職場であれば、基本的に人員が変化しませんので求人募集をする必要性がありませんよね。
つまり、理学療法士の求人募集が多いということは、その職場に何らかの問題がある可能性が高いということです。
転職サービスを利用する
最後の方法としては、ハローワークばかり見ないで多くの転職サービスを利用するということです、
正直、ハローワークで求人を見ていても求人は代り映えしませんし、良い条件の求人はそう多くありません。
さらには、文面上の情報だけでその職場が楽なのかきついのかを判断することは不可能でしょう。
理学療法士の転職サービスのなかでも『転職エージェント』は、他の求人サイトにない求人が多く掲載されていたりします。
さらには、キャリアアドバイザーという担当者が転職をサポートしてくれるため、自分では聞きづらい職場の雰囲気や給料・残業時間などの情報も聞いてくれます。
不安をなくして、楽な職場を探すためにも転職エージェントの利用は必須といえるでしょう。
転職成功のコツは以下に情報を手に入れて、多くの求人を見ることができるのかです。
理学療法士の転職エージェントの種類は数多くありますが、『PT・OT・STワーカー』は求人数が多いため利用することをおすすめします。
加えて、非公開求人が多い『レバウェルリハビリ(旧リハのお仕事)』も利用すると良いでしょう。
理学療法士の楽な職場ランキングTOP4
では、最後に施設や病院の中でどの職場や領域が楽なのか紹介していきます。
このランキングは、知り合いの理学療法士やSNSのフォローワーさんなど合計50名にアンケートし、協力をしてもらったものです。
アンケート規模も少数ですので、参考程度にお考え下さい。
1位:療養型病院
もっとも意見が多かった、理学療法士の楽な職場は療養型病院です。
療養型(慢性期)病院は、基本的に臥床状態の方のリハビリが多くなる傾向にあります。
患者さんの状態も安定していることもあり、急変の心配がないことも一つの理由として挙げられます。
ただ、ベッドサイドリハビリテーションが多いことによって、他者と会話することも少なくなるため身体的にではなく精神的なきつさがあるという意見も聞かれました。
2位:デイケア(通所リハビリテーション)
続いて意見が多かったのが、デイケア(通所リハビリテーション)です。
デイケアでは、入院加療を必要とするレベルではないものの、身体機能の維持や向上が必要とされる方が利用されます。
つまり、在宅での状態を加味しつつリハビリテーションを提供する必要があるということです。
デイケアで理学療法士が働くことが楽であると言われる理由の一つは、対象者が長期間変わらないということです。
また、急変のリスクも低くADL能力も比較的高い方が多いため、介助量が少ないという点も身体的なきつさを軽減させることができます。
時間の流れも穏やかであり、急性期などと比較するとマイペースに仕事をすることができます。
3位:訪問リハビリ
身体的にはきついという意見もありますが、訪問リハビリでの理学療法も楽だと言われています。
よく聞かれる意見としては、楽というより楽しいというものです。
訪問リハは理学療法士が自宅に訪問してリハビリを提供するため、一人でリハビリを提供できる知識や技術が必要です。
しかし、逆に考えると訪問リハの利用者以外と関わる機会は非常に少ないのです。
理学療法士には、職場の人間関係の悩みが多く聞かれます。
もし、他の療法士との人間関係を億劫に感じているという方は、訪問リハビリが楽と感じるかもしれません。
4位:クリニック
理学療法士の楽な職場4つ目はクリニックです。
クリニックは、19床以下の小さな病院と思っていただければよいでしょう。
クリニックに関しては、入院患者はほとんどいない場合がほとんどであるため、外来の患者さんのリハビリテーションを行うことが多いです。
クリニックで働く理学療法士が楽だという理由としては、急性期を脱した対象者が主であり症状が安定していること。
さらには、患者数も限られているため実施単位数も比較的少ないクリニックが多いようです。
ただ、クリニックにも忙しい場所とそうでない場所がありますので、一概に楽な職場とは言えない野間もしれません。
【終わりに】理学療法士が楽な職場で働きたいなら
理学療法士が楽な職場で働きたいというと、先輩療法士に否定されることも少なくないでしょう。
理学療法士は、日々知識をインプットしてスキルアップしておくものだと考える療法士が多いということは現代でも変わらないからです。
そのためには、患者数が多かったり勉強会の多い職場などスキルアップできる職場で働くべきだと考えられます。
しかし、理学療法士全員が仕事が好きで鮮血注ぐことができるかと言われるとそうではありませんよね。
趣味を存分に楽しみたい方、家庭を大事にしたい方など価値観はそれぞれです。
どんな理学療法士を目指したいのかという点のみならず、どのような人生を歩みたいのかを考えて、楽な職場を選択することも良い選択といえるでしょう。
ただ一つ注意していただきたいのは、楽な職場は競争率が高いということです。
楽な職場に転職するためには、一つでも多くの求人をみて内部状況まで把握しやすくなる転職エージェントを利用しましょう。
理学療法士におすすめの転職エージェントは以下に記載していますので、是非参考にして下さい。
>> 理学療法士(PT)におすすめの転職サイト・エージェントランキング