【離職率が高い!?】理学療法士の離職率とその理由を調査

現在理学療法士は、日本に20万人以上いると言われています。

しかし、それは理学療法士の資格をもっている人のことであり、理学療法士として働いている人の数ではありません。

そして、理学療法士は離職率が高いとも言われています。

今回は、理学療法士の離職率や離職理由。さらには、離職後どのような道を歩む人がいるのかという点について解説していきます。

もし現在、理学療法士をしていて人間関係や環境が原因で理学療法士を離職したいと考えているのであれば、まずは環境を変えてみることをお勧めします。

また、転職の際には『理学療法士の転職エージェント』を利用することをお勧めします。

転職エージェントはあなたにあった求人を紹介してくれる他、人間関係や職場の雰囲気も調査してくれます。

理学療法士の転職エージェントの種類は数多くありますが、『PT・OT・STワーカー』は求人数が多いため利用することをおすすめします。

加えて、非公開求人が多い『レバウェルリハビリ(旧リハのお仕事)』も利用すると良いでしょう。

 

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【離職率が高い!?】理学療法士の離職率とその理由を調査

【離職率が高い!?】理学療法士の離職率とその理由を調査

 理学療法士の離職率について

では早速、理学療法士の離職率はどの程度なのかということについてまとめていきます。

理学療法士含むリハビリ従事者の離職率

『リハビリテーション従事者における離職意思の規定要因に対する調査』によると、理学療法士を含むリハビリ従事者の離職率は、医療領域で10.2%、介護福祉領域で18.8%という結果になっています。

正直この、数字を見ても理学療法士の離職率が高いのか否かはわかりづらいですよね。

そこで、日本企業全体の離職率と比較をしてみましょう。

・日本の一般労働者の離職率:10.9%

・理学療法士含むリハビリ従事者の離職率:14.5%

 

※リハビリ従事者は医療・介護福祉領域の平均

大きな差ではありませんが、多少リハビリ従事者の離職率が高いということが分かります。

ただ、正直誤差の範囲内と呼べるほどの違いであり、このデータのみでは理学療法士の離職率が特別高いとは言いづらいでしょう。

 

理学療法士の勤続年数は短い

理学療法士の勤続年数は短い

厚生労働省が発表している『平成30年賃金構造基本統計調査』によると、リハビリ職の勤続年数は平均6.1年。全職種の平均が11年ほどであることを考慮するとこの数字はかなり低いということが分かります。

この平均勤続年数と上記で紹介した離職率から考えてみると、理学療法士は勤続年数が短い人が多くて、離職率も程よく高いということですね。

つまり、理学療法士はあまり継続して就ける職業ではない可能性が高いということです。

 

理学療法士の一年目の離職率

理学療法士のみの1年目離職率という調査やデータは見つからなかったため、あくまでも参考程度とはなりますが、理学療法士を含んでいる専門的・技術的職業従事者の離職者がもっとも多くなる時期は、入職後2~5年程度となっています。

つまり、1年目よりも2年目以降に離職する理学療法士が多い可能性があるということです。

ただ、1年目で辞める理学療法士を多く見ている私個人としては、理学療法士は1年目の離職者が多い傾向にあるのではないかと感じています。

 

理学療法士の離職理由

理学療法士は、離職する方が多い傾向にあると考えられます。

では、なぜ理学療法士は離職してしまうのでしょうか。続いては、理学療法士の離職理由を紹介していきます。

1.給料が低い

1.給料が低い

まず、最も多いと考えられる理学療法士の離職理由は金銭待遇面です。

現職の理学療法士は痛いほど感じているかと思いますが、理学療法士は給料が低いのです。

全国の平均年収は461万円であるのに対して、理学療法士の平均年収は418万円。

(参考:令和2年賃金構造基本統計調査

さらに、現実をいうと理学療法士の生涯年収は中学校卒業程度の方々よりも低い状況にあるのです。

高い学費を払い、勉強をして理学療法士の資格を取得。その後、働きだしたところで給料の低い理学療法士はコツコツ長期間働いてきた中卒の方に生涯年収でかなわないのです。

このような、金銭的な現実から抜け出すために理学療法士を離職する方が多いようです。

 

2.人間関係

私は、病院でリハビリ職として従事していますが、理学療法士の世界はパワハラが多く昔ながらの考え方が抜けていない印象にあります。

ゆとり世代と呼ばれる理学療法士が、働き始めてからは多少柔軟性が高まった印象ではありますが、それでも他の職種と比較すると頭の固い方が多い職種だと感じます。

このような上司との折り合いがうまくいかずに、離職してしまうことや他職種との連携を取れないなど人間関係が原因で理学療法士を離職してしまうという理由も少なくありません。

 

3.生涯学習に嫌気

理学療法士は、患者さんのために常に技術を磨き最新の知識を身に着けておく必要があるというのが、現在の理学療法士業界全体の考え方です。

しかし、正直この生涯学習に嫌気がさしている方も少なくないのではないでしょうか。

理学療法士の学習・スキルアップという呪縛からどうすれば解放されるのか。

そう考えた方は『離職』という道を選ばざるを得ないのです。

 

4.理学療法に対する興味の薄れ

理学療法士は、やりがいという点から考えると非常に良い仕事です。

対象者が、リハビリテーションによって状態が良くなることは、理学療法士の喜びですよね。

しかし、職場によっては毎日単調な繰り返し業務を行うこともあり、理学療法とは何なのか見失ってしまうことがあります。

そのように、理想としていた理学療法士と現実とのギャップに気が付いて離職するということもあるのです。

 

5.身体的・体力的な理由

5.身体的・体力的な理由

理学療法士という仕事は体力勝負です。

毎日、対象者を抱えたり力仕事をすることも少なくありません。

そのため、年齢を重ねていくにつれて腰部痛を患う理学療法士が増加していきます。

このような、現状から理学療法士という仕事は長期で継続して就くことが難しい仕事となっているのです。

体力的・身体面を考慮して早めに理学療法士の離職を検討することも一つの選択肢なのかもしれませんね。

 

理学療法士を離職する人の特徴

理学療法士を離職する人の特徴

実は、理学療法士を離職してしまう方にはいくつかの特徴があると考えられます。

以下のような特徴に当てはまる人は、今後理学療法士を離職してしまう可能性が高いかもしれません。

 

なんとなく理学療法士になった

理学療法士になったきっかけや志望動機を検索してみると、リハビリに興味があったり理学療法士にあこがれを抱いている方が多いと感じることでしょう。

しかし、すべての理学療法士がそのような完ぺきな動機を持っているわけではありません。

医療職だからという理由や国家資格だからといったなんとも曖昧な理由で理学療法士になった人もたくさん存在するのです。

現に、私の働く職場で理学療法士8名に理学療法士になった理由を聞いてみたところ、半数がなんとなく将来性があると感じたと話しているのです。

このように、理学療法士になんとなくなった方も多く存在しており、そのような理学療法士は離職してしまう方も多いのです。

 

他にやりたいことがある

理学療法士として働いているが、実はほかにもやりたいことがあるという方は、理学療法士を離職しやすい傾向にあります。

養成校でも、他の職を目指したくなり中退した人を何人か見てきました。

理学療法士になってからも、他の職にあこがれを持っていたり独立したいなどと夢を持っている方は、理学療法士を離職するという選択を取る人も多く感じます。

 

理学療法士に金銭的不満を持っている

先述しましたが、理学療法士の給料は日本人の平均年収と比較しても低い状況にあります。

これは診療報酬等の関係もあり、今後も理学療法士の給料が大幅にアップすることは考えにくいのです。

そのことを理解している方は、理学療法士として働くことに金銭的な不安を感じて、離職を選択する場合があります。

個人的には、金銭のことのみ考えると理学療法士として働くことにメリットはないと感じますので、理学療法士に執着がなければ最良の選択ではないでしょうか。

 

理学療法士は離職後何をするのか

ここまでは、理学療法士の離職率や理学療法士の離職理由を解説してきました。

では、理学療法士を離職した後は皆さん何をしているのでしょうか。

理学療法士を結局続ける

理学療法士を結局続ける

理学療法士を離職した後の選択肢といえるのかは怪しいのですが、理学療法士を一旦離職した後に、再度理学療法士として働くという方が最も多い印象です。

では、なぜ理学療法士に復帰する方が多いのか。

一つ目の理由は、再就職がしやすいからです。理学療法士の資格を取得していれば現在は転職や就職が容易にできます。

まだまだ、理学療法士は飽和しているとは言いづらい状況なのです。

2つ目の理由は、理学療法士の養成校を出ているだけでは、他の条件が良い職へ転職ができないことが多いということです。

特に、田舎では企業も少なく転職活動に苦戦することも少なくありません。

そのような理由から、一旦理学療法士を離職しても、再度理学療法士に戻る方が多いのです。

 

理学療法士のスキルを活かせる仕事に転職

理学療法士離職後の選択肢として多いのは、理学療法士を生かせる職場に転職するということです。

理学療法士の経験を生かせる職場とは、スポーツトレーナーや医療関係の営業など様々あります。さらには、PT・OTの転職サービスの会社に転職するといった方もいるようです。

 

自営業を開始する

理学療法士を離職した後に、自営業を行う方も多くいます。

ほんの一例ですが、理学療法士の自営業は以下のような種類が考えられます。

・整体院

・セミナーの開催

・デイサービスの運営

・パーソルトレーナ-

このほかにも、理学療法士を生かした企業はアイデア次第でいくらでもあります。

もし、理学療法士を生かして大きなことに挑戦をしてみたいというのであれば、起業するという選択肢もあるのかもしれませんね。

 

フリーランスとして生きていく

今の時代、会社に勤めなくとも収入を得る方法はたくさんあります。

YouTubeやInstagramなどを利用した、いわゆるインフルエンサーといった職業やイラストレーターやライター業などその種類は多岐にわたります。

正直、フリーランスとして生きていくのであれば、最低でも月給50万円ほど稼げるようになってからがおすすめです。

しかし、理学療法士をしながら自分の可能性を探して、ある程度の収入を得ることができた場合は十分良い選択肢なのではないでしょうか。

 

理学療法士を離職する前に転職を考えよう

理学療法士を離職する前に転職を考えよう

理学療法士を離職してしまう方は、非常に多いです。

しかし、理学療法士を離職した後に何をしたいのかという展望がある方であれば『離職』という選択も当然良いものとなります。

ただ、注意点があります。

「理学療法士をしたくなくなったから」「上司や理学療法士の雰囲気が嫌」など環境的な要因で離職を考慮している方は一旦考えなおしましょう。

 

環境を変えるために転職しよう

理学療法士を辞めて他のことをしたいという展望がない方は、まず理学療法士として転職を検討してみましょう。

もし1年目でも転職するメリットは十分にありますし、簡単に転職することはできます。

以下のような環境を変えて解決する理由は転職で解決することがほとんどです。

・上司からのパワハラ

・給与や昇給の低さ

・やりがいの無さ

自分にとって働きやすい環境へ転職をして、現在理学療法士を辞めたいという気持ちを払拭することができますので、まずは転職をしてみましょう。

 

離職する前に転職エージェントを利用しよう

理学療法士を離職する前に転職を検討すべきと解説しましたが、何も考えずに転職したのでは問題が解決しない場合があります。

そこで、確実に利用すべきなのは『理学療法士の転職エージェント』です。

転職エージェントでは、あなたに合った求人を紹介してくれるのは当たり前なのですが、事前に働く環境や雰囲気を聞き取りしてくれたり、聞きづらい給与の話なども代わりに質問してくれます。

理学療法士として、転職に失敗したくないのであれば登録だけでもしておくことをおススメします。

転職エージェントについては以下の記事で詳細に説明していますので参考にしてください。