理学療法士・作業療法士の年齢別の給料|20代〜50代の月給・ボーナスと昇給の目安【令和7年統計】

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「理学療法士の給料って、何歳でいくらくらいになる?」「昇給が年に数千円しかないけど、これって普通?」「ボーナスはみんなどのくらいもらっている?」。働き続けた先の給料が見えないと、このままでいいのか不安になりますよね。

私は現役の作業療法士です。この記事では、厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」の原本をもとに、理学療法士・作業療法士などの年齢別の給料とボーナス、そこから見える昇給の目安、男女や職場の規模による違い、給料を上げるためにできることをまとめます。

OT
この記事を書いた人:だぶ
現役の作業療法士。急性期病院で働きながら、障害のある方の就労支援にも関わっています。リハビリ職の働き方・給料・転職について、現場の目線で発信しています。

この記事の結論

  • 理学療法士・作業療法士などの所定内給与(基本給+手当、残業代を除く)は、20代前半で月24.6万円、30代前半で28.8万円、40代前半で32.0万円、50代前半で36.4万円
  • 推計の年収は、20代前半で約338万円、30代前半で約432万円、40代前半で約482万円、50代前半で約549万円
  • 年齢による差から計算すると、所定内給与の伸びは20代〜30代前半で年に約4,800円、30代〜40代前半で年に約3,100円ほど。年齢が上がるほど伸びはゆるやかになる
  • ボーナスは平均で年約71.7万円。大きな職場ほど多い傾向がある。昇給やボーナスは職場によって大きく違うので、自分の職場の仕組みを確かめ、相場と比べることが大切


この記事で使う統計について

この記事の数字は、厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」の職種別の表(第1表・第5表)から取りました。統計の職種は「理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,視能訓練士」をまとめたもので、理学療法士・作業療法士だけの数字ではありません。また、企業規模10人以上の職場で働く人の平均です。

  • きまって支給する現金給与額:毎月の給料(残業代などを含む、税金などを引く前の額)
  • 所定内給与額:きまって支給する額から、残業代などを除いたもの(基本給と、通勤手当・資格手当などの手当)
  • 年間賞与その他特別給与額:ボーナスなど
  • 推計の年収:この記事では「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額」で計算

年齢別の給料とボーナス

理学療法士・作業療法士などの年齢別の推計年収:20〜24歳338万円、25〜29歳398万円、30〜34歳432万円、35〜39歳457万円、40〜44歳482万円、45〜49歳520万円、50〜54歳549万円、55〜59歳525万円
年齢 毎月の給料
(きまって支給)
うち所定内給与 ボーナスなど(年) 推計の年収
20〜24歳 25.4万円 24.6万円 32.8万円 約338万円
25〜29歳 28.0万円 26.9万円 62.2万円 約398万円
30〜34歳 29.8万円 28.8万円 73.7万円 約432万円
35〜39歳 31.7万円 30.6万円 76.8万円 約457万円
40〜44歳 33.3万円 32.0万円 82.3万円 約482万円
45〜49歳 35.5万円 33.8万円 94.3万円 約520万円
50〜54歳 37.8万円 36.4万円 95.6万円 約549万円
55〜59歳 36.4万円 35.1万円 88.5万円 約525万円

出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」第5表(理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,視能訓練士、男女計、企業規模10人以上)。千円単位の数字を万円にして四捨五入。60歳以上は働く人の数が少ないため載せていません

20代前半から50代前半にかけて、毎月の給料は25.4万円から37.8万円へ、推計の年収は約338万円から約549万円へと上がっています。20代前半はボーナスが少ないのは、1年目は賞与の計算の期間が短いことなども関係していると考えられます。

なお、各年齢の平均の勤続年数は、20代前半で1.4年、30代前半で7.1年、40代前半で12.2年、50代前半で16.1年でした。同じ年齢でも、転職して勤続年数が短い人と、同じ職場で長く働いている人では、給料が違うことがあります。

昇給は1年でどのくらい?

この表は、同じ年にいろいろな年齢の人の給料を調べたもので、同じ人が何年もかけてどう上がったかを追ったものではありません。そのうえで、年齢による差から、大まかな昇給の目安を計算してみます(所定内給与で計算)。

  • 20〜24歳から30〜34歳まで:平均年齢の差は約8.8歳で、所定内給与の差は約4.2万円。1年あたり約4,800円
  • 30〜34歳から40〜44歳まで:平均年齢の差は約10.2歳で、差は約3.1万円。1年あたり約3,100円
  • 40〜44歳から50〜54歳まで:平均年齢の差は約9.5歳で、差は約4.4万円。1年あたり約4,600円

あくまで平均からの目安ですが、月に数千円ずつ上がっていくのが、リハビリ職の給料のよくある姿といえます。30代は伸びがゆるやかになり、40代以降は役職がつく人が増えることで、平均が上がっていると考えられます。

「昇給が年に数千円」というのは珍しいことではありませんが、何年も昇給がない、役職についても給料が変わらない、という場合は、職場の仕組みを見直すきっかけにしてよいでしょう。

ボーナスはどのくらい?

令和7年の調査では、理学療法士・作業療法士などのボーナスなど(年間賞与その他特別給与額)は、平均で年約71.7万円でした。職場の規模(企業規模)で比べると、次のとおりです。

企業規模 ボーナスなど(年) 毎月の給料 推計の年収
1,000人以上 約83.0万円 31.5万円 約461万円
100〜999人 約69.9万円 30.5万円 約436万円
10〜99人 約59.1万円 31.9万円 約442万円

出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」第1表(男女計)

大きな職場ほどボーナスが多い一方で、毎月の給料は小さな職場のほうが高めでした。ボーナスが多い職場と、毎月の給料が高い職場のどちらが合うかは、生活の仕方によって変わります。ボーナスは業績によって変わることもあるので、求人を見るときは「年何か月分か」「何をもとに計算するか」「昨年度の実績」を確かめましょう。

残業代はどのくらい?

「きまって支給する現金給与額」から「所定内給与額」を引くと、残業代などのおおよその額がわかります。全体の平均では月約1.2万円で、統計上の残業時間は月5時間でした。年齢別に見ると、20代前半は月約0.8万円、40代後半は月約1.7万円です。

ただし、統計の残業時間は、職場が残業として記録し、支払った時間です。記録の時間や勉強会が「自己研鑽」として扱われ、残業代が出ていない時間は含まれていません。自分の実際の働き方と比べてみましょう。

男女で比べると

同じ調査の男女別の数字は次のとおりです。

  • 男性:平均36.7歳、勤続9.2年、毎月の給料32.5万円、ボーナスなど76.7万円、推計の年収約467万円
  • 女性:平均35.5歳、勤続7.6年、毎月の給料29.3万円、ボーナスなど66.1万円、推計の年収約417万円

女性のほうが平均の勤続年数が短く、その差も給料の差に関係していると考えられます。産休・育休や時短勤務のあとの働き方も、給料に影響します。

年代ごとに考えたいこと

20代:給料より「伸びる環境」を重視する時期

20代後半の推計の年収は約398万円で、平均の勤続年数は3.7年です。この時期は、給料の差よりも、教育の体制や経験できる内容の差のほうが、その後の給料に大きく影響します。ただし、昇給の仕組みがはっきりしない職場や、ボーナスの実績が極端に少ない職場は、早めに見直してもよいでしょう。

30代:昇給がゆるやかになり、差がつきはじめる時期

30代前半の推計の年収は約432万円、30代後半は約457万円です。年齢による差から見ると、30代は所定内給与の伸びがゆるやかになります。結婚や子育て、住まいなどでお金がかかる時期でもあるので、「このまま働き続けると何歳でいくらになるか」を、職場の給与の表や先輩の例で確かめておきましょう。

40代:役割で給料が変わる時期

40代前半の推計の年収は約482万円、40代後半は約520万円です。主任や科長などの役職につく人が増え、役職の有無で給料に差が出やすくなります。役職を目指すのか、現場で専門性を深めるのかで、職場の選び方も変わります。

50代:働き方の先を考える時期

50代前半の推計の年収は約549万円で、表の中ではもっとも高くなっています。定年や再雇用の制度、体の負担を考えて、これからの働き方を考えておく時期です。

給料が上がりにくい理由

  • 病院や施設の収入が国の報酬で決まる:診療報酬や介護報酬の単価が上がらないと、職場の収入も大きくは増えません
  • 1人で稼げる量に上限がある:病院のリハビリは、1日18単位が標準、24単位が上限とされています。経験を積んでも、担当できる量は大きくは増えません
  • 役職の数が限られる:リハビリ科の主任や科長のポストは少なく、役職による昇給の機会が限られます

一方で、国は診療報酬のベースアップ評価料などで、リハビリ職を含む医療職の賃上げを進めています。2026年度の改定では、2026年度・2027年度にそれぞれ3.2%のベースアップを支援する仕組みになりました。

自分の給料が相場と比べてどうか確かめる

自分の給料を、同じ年代の表の数字と比べてみましょう。比べるときのポイントです。

  • 同じものどうしで比べる:統計の「きまって支給する現金給与額」は残業代などを含む、税金などを引く前の額です。手取りではなく、給与明細の総支給額と比べましょう
  • 基本給と手当の割合を見る:基本給が低く手当が多いと、ボーナスや退職金が少なくなることがあります
  • ボーナスの計算のもとを見る:「年4か月」でも、基本給だけがもとなら思ったより少なくなります
  • 昇給の実績を見る:ここ数年で、月にいくら上がったかを給与明細で確かめましょう

給料を上げるためにできること

  1. 今の職場で役割を増やす:主任やリーダー、教育の担当など、手当がつく役割を目指す
  2. 昇給の仕組みを確かめる:評価の基準や、賃上げの手当の配り方を上司や事務に聞いてみる
  3. 職場を変える:同じ経験年数でも、職場によって基本給、ボーナス、昇給の仕組みは大きく違います

職場を変えるときは、求人票の月給だけで比べず、ボーナスの実績や昇給の仕組みまで確かめましょう。転職サイトの担当者に頼むと、求人票に書かれていない昇給の実績や、手当の中身を応募の前に確かめてもらえます。「すぐ転職したいわけではない」と伝えて、今の給料が相場と比べてどうかを聞くだけの使い方もできます。

よくある質問

Q. 理学療法士と作業療法士で給料は違いますか?

A. 公的な統計では、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・視能訓練士がまとめて集計されているため、職種ごとの差はわかりません。同じ職場では、同じ給与の表が使われていることが多いです。

Q. 年収600万円や1,000万円は目指せますか?

A. 平均では50代前半でも約549万円なので、同じ職場で働き続けるだけでは簡単ではありません。役職、職場選び、副業などを組み合わせて考える必要があります。

Q. 手取りはいくらくらいですか?

A. 手取りは、税金や社会保険料、住民税などを引いた額で、扶養する家族の有無や住んでいる地域で変わります。この記事の数字は、税金などを引く前の額です。

Q. 50代になると給料が下がるのですか?

A. 表では、55〜59歳の給料が50〜54歳より少し低くなっていますが、働く人の数や役職の違いなども影響しています。一人ひとりの給料が下がるとは限りません。

Q. 看護師と比べるとどうですか?

A. 同じ調査で、看護師は毎月の給料が約36.6万円、ボーナスなどが約85.6万円で、推計の年収は約525万円でした。理学療法士・作業療法士などの約444万円より高くなっています。

Q. 60歳以降の給料は?

A. 60歳以上は統計で働く人の数が少ないため、この記事では載せていません。定年後に再雇用されると、給料の条件が変わることが多いので、職場の制度を確かめておきましょう。

まとめ

理学療法士・作業療法士などの推計の年収は、20代前半で約338万円、30代前半で約432万円、40代前半で約482万円、50代前半で約549万円です。年齢による差から見ると、所定内給与は年に数千円ずつ上がっていくのがよくある姿で、ボーナスは平均で年約71.7万円でした。

給料は、職場の規模や仕組みによって大きく違います。自分の給料を同じ年代の数字と比べ、昇給やボーナスの仕組みを確かめたうえで、今の職場で上げるか、職場を変えるかを考えてみてください。

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