作業療法士の転職は何年目・何月がいい?賞与と有給から考えるタイミングとスケジュール【現役OT】

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「作業療法士の転職は何年目がいい?」「何月に動くと損をしない?」。転職を考え始めたとき、最初に迷うのがタイミングです。

私は急性期で働きながら、障害のある方の就労支援にも関わっている現役の作業療法士です。この記事では、経験年数ごとの転職の考え方と、賞与・有給休暇・年度の区切りから見た「何月に辞めて何月に入るか」、そして転職活動のスケジュールを整理します。

OT
この記事を書いた人:だぶ
現役の作業療法士。急性期病院で働きながら、障害のある方の就労支援にも関わっています。リハビリ職の働き方・給料・転職について、現場の目線で発信しています。

この記事の結論

  • 何年目:決まった正解はない。1年目でも心身がつらいなら早めに動いてよい。3年目前後は経験を説明しやすく、選択肢が広がりやすい
  • 何月:賞与を受け取ってから退職し、年度の区切り(4月)や10月の入職を目指す人が多い
  • 期間:情報収集から入職まで3〜6か月を目安に、逆算して動く


作業療法士の転職は何年目がいい?

1年目

1年目での転職は「早すぎる」と言われがちですが、パワハラのような指導や長時間の残業で心身がつらいときは、我慢を続ける必要はありません。私自身も1年目に、厳しい指導と自己研鑽名目の残業で辞めようと思ったことがあります。体調を崩す前に、まず相談先を見つけることが大切です。

1年目で転職する場合は、面接で「なぜ短期間で辞めるのか」「次は何を学びたいか」を聞かれます。前の職場を悪く言わず、次の職場で身につけたいことを具体的に伝えましょう。

2〜3年目

基本的な評価や記録を一通りこなせるようになり、自分が向いている領域や働き方も見えてくる時期です。経験を具体的に説明できるため、領域を変える転職もしやすくなります。

5年目以降

専門性や、実習指導・新人教育などの経験を評価されやすくなります。給料や役職を上げたい、管理や教育の役割に進みたいといった転職の目的をはっきりさせると、条件の良い求人を選びやすくなります。

作業療法士の転職は何月がいい?

賞与を受け取ってから辞める

多くの病院・施設では、賞与は夏と冬に支給されます。支給日に在籍していることが条件になっていることが多いため、支給日を確認し、受け取ってから退職日を決めるのが基本です。就業規則で支給の条件を確認しておきましょう。

有給休暇を消化してから辞める

残っている年次有給休暇は、退職日までに使うことができます。引き継ぎの期間と合わせて、最終出勤日と退職日を決めましょう。

入職は4月か10月が多い

病院や施設は年度で人員を計画するため、4月入職の求人は年明けから増えやすく、新人と一緒に研修を受けられることもあります。年度の途中では、10月入職を目指す人も多くいます。ただし、欠員が出れば通年で募集があるので、時期にこだわりすぎず、良い求人が出たときに動けるよう準備しておくのが現実的です。

転職活動のスケジュール

転職活動のスケジュールの目安(6か月前から情報収集、4〜3か月前に応募・面接、3〜2か月前に内定と退職の申し出、引き継ぎと有給の消化、入職)
  1. 入職の6か月前〜:情報収集。転職の目的を決め、求人を見始める
  2. 4〜3か月前:応募・見学・面接。複数の職場を比べる
  3. 3〜2か月前:内定。労働条件を書面で確認し、今の職場に退職の意思を伝える
  4. 2か月前〜退職日:引き継ぎ・有給休暇の消化

退職の申し出は、就業規則で「1か月前まで」「2か月前まで」などと決められていることが多いので、事前に確認しましょう。法律上は、期間の定めのない雇用であれば、申し出から2週間で退職できるとされています(民法第627条)。ただ、引き継ぎや職場との関係を考えると、就業規則に沿って早めに伝えるのがおすすめです。

転職を成功させるためのポイント

  • 働きながら探す:先に辞めると収入が途切れ、焦って決めてしまいがちです
  • 職場の実態を確かめる:見学で単位数・記録の時間・勉強会・定着を確認します(職場を見分ける8つのチェック)
  • 転職回数も意識する:次で最後にするつもりで選ぶことが大切です(作業療法士の転職回数の記事)

働きながらの転職活動は、見学や面接の日程調整が大きな負担になります。リハビリ職専門の転職エージェントでは、日程調整や条件の確認を担当者が代わりに行ってくれます。サービスの違いはPTOTSTワーカーとPTOT人材バンクの比較でまとめています。

退職を伝えるときの順番と伝え方

転職先が決まったら、最初に伝えるのは直属の上司(リハビリ科の科長や主任)です。同僚に先に話してしまうと、上司の耳に人づてに入り、関係がこじれる原因になります。

  1. 上司に時間をもらう:「ご相談したいことがあるので、10分ほどお時間をいただけますか」と、ほかの人がいない場で話せるようにお願いします
  2. 退職の意思と希望の退職日を伝える:相談ではなく、決めたこととして伝えます
  3. 引き継ぎの計画を一緒に決める:担当している患者さん・利用者さんの引き継ぎの順番や時期を相談します
  4. 同僚や他職種には、上司と相談したタイミングで伝える

伝え方の例です。

「突然のお話で申し訳ありません。〇月末で退職させていただきたいと考えています。これまで急性期で学ばせていただいたことを生かして、次は生活に近い場で働きたいと考えました。担当している方の引き継ぎは、責任を持って進めます。」

退職の理由は、前向きなものを1つだけ伝えれば十分です。不満を細かく話すと、引き止めの交渉が始まったり、残りの期間が気まずくなったりしがちです。強く引き止められた場合も、「家族とも相談して決めたことです」と、決めたことは変えない姿勢で伝えましょう。

引き継ぎで準備しておくこと

リハビリ職の引き継ぎは、担当していた方の安全にかかわります。最後の1〜2週間で慌てないよう、早めに準備しておきます。

  • 担当患者さん・利用者さんの一覧:疾患名、現在のプログラム、目標、注意点(リスク管理)を1人ずつ短くまとめる
  • 最新の評価結果:引き継ぎ先がそのまま使えるよう、最近の評価をカルテに残しておく
  • 家族やケアマネジャーとのやり取り:自宅環境、福祉用具、家族への指導内容など、カルテに書ききれていない情報
  • 担当していた業務:委員会、実習指導、物品の管理など、リハビリ以外の役割の引き継ぎ先

可能であれば、引き継ぎ先のスタッフと一緒に一度リハビリに入り、患者さん・利用者さんに直接紹介しておくと安心してもらえます。

退職から入職までにする手続き

退職日の翌日に次の職場へ入職するなら、健康保険や年金の手続きは新しい職場が進めてくれます。退職日と入職日の間が空く場合は、自分で手続きが必要です。

手続き 内容
健康保険 国民健康保険に入るか、前の職場の健康保険を任意継続するかを選ぶ。任意継続は退職日の翌日から20日以内に申し出が必要
年金 空白の期間は国民年金に切り替える(住んでいる市区町村の窓口)
住民税 給料から天引きされていた住民税は、空白の期間は自分で納める形に変わることがある
書類 源泉徴収票は新しい職場で年末調整に使うので必ず受け取る。雇用保険被保険者証も確認する

空白の期間が短くても手続きが必要になることがあるので、退職日と入職日はできるだけ続けるのが、手間もかからずおすすめです。

転職先を決める前にやってはいけない3つのこと

  1. 先に辞めてしまう:収入が途切れると焦りが出て、条件を妥協しやすくなります。体調を崩しているなど特別な事情がない限り、働きながら探すのが基本です
  2. 口約束だけで入職を決める:給与、休日、勤務時間、試用期間中の条件は、内定のときに書面(労働条件通知書)で必ず確認しましょう
  3. 見学をせずに決める:求人票と実際の働き方が違うことはよくあります。1日の単位数や記録の時間、職員の雰囲気は、見学で自分の目で確かめましょう

領域を変える転職のタイミング

同じ作業療法士の転職でも、どの領域からどの領域へ移るかで、考えておきたいことが変わります。

  • 急性期から回復期へ:急性期での疾患やリスク管理の知識は、回復期でもそのまま生かせます。回復期は単位数が多くなりやすいので、1日の単位数の目安を必ず確認しましょう
  • 病院から訪問へ:一人で判断する場面が増えるため、病院で基本的な評価とリスク管理を一通り経験してからのほうが安心です。同行訪問などの教育体制がある事業所を選ぶと、経験年数が浅くても移りやすくなります
  • 身体障害領域から精神科・小児へ:求人の数が地域によって大きく違います。時期にこだわるより、良い求人が出たときに動けるよう、早めに情報収集を始めておくのがおすすめです
  • 医療から一般企業や福祉の仕事へ:資格を生かす仕事か、まったく別の仕事かで準備が変わります。異業種転職の記事も参考にしてください

働きながら見学・面接に行くコツ

働きながらの転職活動で一番困るのが、見学や面接の日程です。

  • 半休や有給休暇を計画的に使う:見学と面接を同じ日にまとめてもらえないか、応募先に相談すると休みが少なくて済みます
  • 夕方や土曜日の見学をお願いする:職場によっては、業務が落ち着いた夕方や土曜日に見学を受け入れてくれることがあります
  • 日程調整を任せる:転職エージェントを使うと、見学や面接の日程調整を担当者が代わりに進めてくれます

今の職場に転職活動を知られたくない場合は、同僚との会話やSNSでの発信にも気をつけましょう。

転職の時期を決めるためのチェックリスト

最後に、退職日と入職日を決める前に確認しておきたいことをまとめます。

  • 就業規則で、退職の申し出は何か月前までと決まっているか
  • 次の賞与の支給日と、支給日に在籍している必要があるか
  • 残っている有給休暇の日数と、引き継ぎに必要な日数
  • 担当している患者さん・利用者さんの退院や区切りの時期
  • 転職先の入職日の希望と、研修が始まる時期
  • 退職日と入職日の間に空白ができないか(できる場合は健康保険・年金の手続き)

すべてを完璧にそろえる必要はありませんが、書き出しておくと、上司や転職先と日程を相談するときに迷わずに済みます。

よくある質問

内定から入職まで、どのくらい待ってもらえますか?

職場や時期によって違いますが、在職中の人の場合、内定から1〜2か月ほど先の入職を前提に調整されることが多いです。今の職場の就業規則で決まっている退職の申し出の期限や、引き継ぎに必要な期間を伝えたうえで、入職日を相談しましょう。早く入ってほしいと言われても、無理に退職を早めると引き継ぎが不十分になり、前の職場との関係が悪くなることがあります。

賞与の直後に辞めると、気まずくなりませんか?

賞与は、それまでの働きに対して支払われるものです。支給日に在籍していれば受け取る権利があり、受け取ってから退職を伝えることは珍しくありません。気まずさを減らしたいなら、引き継ぎを丁寧に行い、最後まで責任を持って働く姿勢を見せることが一番です。

転職活動は何社くらい応募すればいいですか?

決まった数はありませんが、見学を含めて2〜3か所を比べると、条件や雰囲気の違いがよくわかります。1か所だけだと、その職場が良いのか悪いのかを判断する基準が持てません。気になる職場が複数あるなら、日程を近づけて見学すると比べやすくなります。

作業療法士の転職は何年目が多いですか?

公的な統計で何年目の転職が多いかを示したものは見当たりませんが、基本的な業務を一通り経験した3年目前後に、領域や職場を見直す人が多いといわれます。年数よりも、転職の目的がはっきりしているかが大切です。

年度の途中で辞めるのは迷惑ですか?

引き継ぎをきちんと行い、就業規則に沿って早めに伝えれば、年度の途中でも問題ありません。担当している対象者への影響が少なくなるよう、引き継ぎの計画を立てましょう。

転職活動はどのくらいの期間がかかりますか?

情報収集から入職まで、3〜6か月を目安にする人が多いです。退職の申し出から退職日までの期間も含めて、逆算して動きましょう。

まとめ

作業療法士の転職に「何年目が正解」という決まりはありません。つらいときは1年目でも動いてよく、経験を積んだ時期には領域や役割を広げる転職がしやすくなります。

時期は、賞与と有給休暇を確認したうえで、4月や10月の入職から逆算して3〜6か月前に動き始めるのがおすすめです。

転職のタイミングに「絶対の正解」はありません。大切なのは、今の自分の状態と、次の職場で何を得たいのかをはっきりさせ、損をしない時期を選ぶことです。焦らず、でも準備は早めに進めていきましょう。

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